2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

盛山和夫『年金問題の正しい考え方』

・将来の国民年金への不安から未納者が増えていると言われているわけだが、じゃあホントのところ、保険料を納めるのは、お得なのか損なのか?未納は本当に問題なのか? ・年金制度を危うくする本当の要因は何なのか?そもそも問題があったのは、実は1973年の…

イマドキノ政治運動

次に待ちかまえているお仕事二つのうちの一つ用。同じ著者の新しい本も出てるけど、とりあえず合間合間に読めそうなこれから。まず、素朴にいろんな運動が紹介されていること自体が面白かった。で、 なぜ文化なのか?以前ここで言及した本にからめて「新しい…

熊沢誠『格差社会ニッポンで働くということ』

シンポが終わってお役後免になったはずなのだが惰性で読了というか、空き時間を見つけて読める本を選んだらこれになった。以下、こんな感じでいくつもの日本社会を縦断している格差が検討に付される。1.大企業と中小企業の格差の再拡大、2.企業内での個人別…

食い物はどこまで大量生産できるのか?

赤福そのほかで製造日の偽装その他の事実が明らかになり、そうなると業者のモラルを問う声がどーんと広がっていくわけで、まあ、それはそうなのだが、でも思うに、そもそも食べ物ってどこまで大量生産に向いているのだろう?あわせてそっちの方も考えてみて…

「大竹伸朗 全景」その後

昨年末「大竹伸朗 全景 1955-2006」を見に行ったときに図録の購入予約をした。図録の予約なんてめったにすることはなく、せいぜい次にその美術館に来た機会に面白そうなら買えばいいやって感じなのだが、重さ8キロくらいになるとかいうフレコミだったので、…

ひきこもり文化論

オススメ。これまでこの本を読まずに来たのは失敗だった。 ダイエットは対人関係を良好にするコミュニケーション戦略と考えることができるのだが、そのように考えた場合、ダイエット(あるいは摂食障害)を介したコミュニケーションはネット・コミュニケーシ…

あなたの最低生活費は?

やっと届いた『貧困襲来』。『生きさせろ』のところでもちょっと書いたけれど、どうもわれわれの少なからずは生活保護の意義をよく知らない。さらに、安倍元首相のかかげた「再チャレンジ政策」や母子家庭やホームレスに向けた「自立支援」が、生活保護を受…

「逸脱しないというところから生まれる逸脱」

最近出た「ひきこもり」の本。これもシンポ用。データをとりまぜながら「ひきこもり」を不登校などの隣接概念と比較しながら定義していく導入部の議論は手堅くて便利。 「ひきこもり」の議論の出始めのころはわりと丁寧に議論を追いかけていて、自分なりに得…

黒川紀章の建築

12日、黒川紀章が死んだ。あれ随分痩せたなとは思ってたけれど、選挙に出たりしてまだまだ若いなーと思っていた矢先の死だったのでちょっと驚いた。晩に某国営放送で追悼番組をやっていたのだが、黒川が若い頃会議で訪れたロシアを再訪するという趣旨の番組…

パレスチナ・キャラバン

『アザリアのピノッキオ』。白川公園で芝居を見られるのはいいなと、楽しみに出かけていったのだが、私にはなんだかよく分からなかった。歌あり、笑いあり、ということで個別には楽しめなかったわけでもない。だが、観客のリアクションを見ながら演技できる…

生きさせろ、ホントに

生きさせろ! 難民化する若者たち作者: 雨宮処凛出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2007/03/13メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 104回この商品を含むブログ (141件) を見る 偽装請負の実態なんてよく知らなかったし、非正規雇用でこきつかわれている人た…

きょうから、ぼくは学校を、やめます。みんなとは、きょうからあかの、たにんです。にらむなら、かってににらんで、ください。でも、きょうからぼくは、ふつうの人です。

またもやシンポのお勉強で貴戸理恵『不登校は終わらない』を読了*1。上記は貴戸本からの孫引き*2。 不登校が大きな問題になっていった頃はボクもまだ生徒だった頃で、たしかに周囲にも次第に学校に来なくなる生徒がいた。そして、その頃から現在までボクの不…

『グラストンベリー』

というわけで、『グラストンベリー』。本筋と関係ない(というわけでもないと思う)けど、すぐにティナリウェンがでてくる。これがかっこいい。生で見たいよ(東京にくるみたいですが)。それはともかく、 グラストンベリーというとボクのなかでは80年代頃…

安田雪『人脈作りの科学』

院生のお勉強を手伝うために即席でネットワーク論に手を染める必要が生じて、とりあえずいちばん手軽に読めそうなネットワーク論を扱った本ということでこれを手に取ってみた。読みやすく書かれてはいるが、必ずしも分かりやすい本というわけでもなかったり…

『サッド・ヴァケイション』

アタマが回らず、ついついぼーっとしてしまう金曜日は、午前中に映画を見て、午後はお昼寝する。で、夕方から一仕事。というわけで、青山真治の『サッド・ヴァケイション』(伏見ミリオン座)。 健次は、中国人の密航斡旋に関与しているのだが、渡海途中で父…

『若者の労働と生活世界』

再読して簡単なメモを作る。この手のことを扱った本は毎年3月前後にまとめて読むのだが、今年はとある事情からこの時期も読まなければならない羽目になってしまっている。とはいえ、オススメ。掲載されている論文はいろんな領域に渡るが、問題の中心はやはり…

ミツバチのダンス

ミツバチのダンスのことは、何を読んでかはまったく覚えていないがお馴染みの話。でも、フォン・フリッシュの本としては読んだことがなかった。ちくまから文庫で出ていることを知り、ちょっと確認する必要も生じたので、せっかくだからとこれを読んでみるこ…

The Future Is Unwritten

今晩出かけたのは、『レッツ・ロック・アゲイン』、『ヴィヴァ ジョー・ストラマー』に続く三本目のジョーストラマーの伝記映画『ロンドン・コーリング』(原題は上記)のため。三本も見るとジョー・ストラマーを語る語り口もなんか固まってきて一種神話化し…

エルメート・パスコアール(2)

ここでエルメート・パスコアールの演奏が見られます。 http://www.organicgroove.com/gallery_OG_1106.htm 本人のサイトはここ。 http://www.hermetopascoalealinemorena.com.br/ それから、ひきあいにしたザッパについては、こんなのやるんですな。でも、ま…