2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

バリー・リンドン

すげぇ〜,キューブリック。原作ありとはいえ、平民から貴族になりあがろうとして失敗した男の半生を延々3時間飽きさせずに見せる重厚さ。遠景からの映像は絵みたいにキレイだし、ときとしてカメラが退いていってそのポジションにきたりする。衣裳もきちんと…

モンテーニュ

うーん。筆者の私的な色彩が強くて、モンテーニュというよりはエセーを扱ってる感じ。モンテーニュ―初代エッセイストの問いかけ (中公新書)作者: 荒木昭太郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2000/12メディア: 新書この商品を含むブログを見る この本は…

屋根裏

名古屋では初見。これは七ツ寺共同スタジオがふさわしい作品だと思う。終演後、スタジオを出たら、坂手さんの他に天野さんもいました。なんど見ても、多分、三回目だと思うけれど、この舞台っていわば写像変換のような展開になっているのだと思う。なにしろ…

トマ・ピケティの新・資本論

『21世紀の資本』を想定しながら期待して読むと、かなりの部分が期待はずれになるのかもしれないが、ヨーロッパやフランスの経済事情や経済政策について分かるので、クルーグマンを読んで米国の事情を知りながら、日本について考えるように、フランス、ヨ…

教育の職業的意義

がなにを意味するのか、筆者は最初に自分の立場を種別化しているが、実はこの概念自体がとても曖昧なものではないかと思う。欧米流にいまの日本のジェネラリスト志向をやめて専門職化をすすめるのであればこれは面倒なことを要求されるので、ジェネラリスト…

トマ・ピケティの新・資本論

ま、『21世紀の資本』とあまり関係はないけど、短いから簡単によめるし、フランスやEUの事情がわかって便利な本ですね。教育優先地区の小学校低学年の一学級の児童数を22名から17名にしたところ効果があった。所得税と異なり、資産所得はほぼ全額が共通…

トゥーマスト 〜ギターとカラシニコフの狭間で〜

わたしはティナリウェンというバンドが大好きなのだけど、トゥーマストをとりあげたこのドキュメンタリーは、ティナリウェンというバンドができるいきさつをもうかがわせ、彼らトゥアレグ族がおかれてきた状況がよくわかる。「われわれは自由に遊牧したいだ…

近代政治思想の誕生

読み返してみてら、マキャヴェリを前置きにして、宗教改革からモンテーニュ、ジャン・ボダンへ行く流れが(この順番であって逆ではない)よくわかって便利な本だった。以前、読んでるはずなんだがーーー。で、これが新ストアどうつながるのかな。あと、王権…

宗教と権力の政治

ちょっと簡単すぎる気もするけど、導入にはこれくらいがよいのかな。宗教と権力の政治―「哲学と政治」講義2 (講談社学術文庫)作者: 佐々木毅出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/11/13メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見るよみが…

憲法の歴史

最後は、ソヴィエトの36年憲法とパリ・コミューンが比較されるのだが、ソヴィエト憲法がどのような理念のもとに作られたのか気になった。社会主義憲法だって現実と理想の妥協のもとに書かれているのだろうと思うから。憲法の歴史―新たな比較憲法学のすすめ …

志の輔落語

今日は、スマホをネタにした「スマホチュウ」、新作「高瀬舟」、お馴染み「抜け雀」。志の輔 らくごBOXアーティスト: 立川志の輔,きたろう,室井滋,安藤優子,江川卓,堀内孝雄,内田勘太郎出版社/メーカー: 日本コロムビア発売日: 2003/04/23メディア: CD クリ…

中世ヨーロッパ政治理論

というにはあまりに断片的だよ。面白く読ませていただいていますが、もっとトータルに概括したかったらどれを読めばよいのだろう?中世ヨーロッパ政治理論 (1980年)作者: バーカー,柴田平三郎出版社/メーカー: 御茶の水書房発売日: 1980/08メディア: ?この商…

ザ・トライブ

最初は、少年院の盲学校版みたいな感じで自然に見られたし、それが面白くもあった。まあ、新入りが来たらまずは「挨拶代わりに」。で、ポン引き役が女に手を出したらこうなるよ。どこだって同じだよなってみたいな。でも、そのあたりから分からなくなるとい…

宗教と権力の政治

こんな本も出ていますな。トマスに「法の支配」の起源が求められていますな。宗教と権力の政治―「哲学と政治」講義2 (講談社学術文庫)作者: 佐々木毅出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/11/13メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見…

政治思想の中世への貢献

やはり、トマスを概観するうえで手いちばん便利な本はこれということになるのかな。政治思想への中世の貢献 (1979年)作者: ダントレーヴ,友岡敏明,柴田平三郎出版社/メーカー: 未来社発売日: 1979/07メディア: ?この商品を含むブログを見る

政治学史

流れを概観するにはやはり福田先生の本がいちばんのようだ。政治学史作者: 福田歓一出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 1985/01/01メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (18件) を見る

カール・マルクス

というわけで、ルフェーヴルが疎外論と『資本論』をどう連続させるのかを確認できた。こうなると、一体、この二つをどうやって切断させていたんだっけと、おさらいしてみる気分なのだがーーー。カール・マルクス―その思想形成史 (1960年) (社会科学選書〈第2…

カール・マルクス

共産主義者であることとは、本質的には、社会と人間の諸問題にたいして科学的態度をとるということである(207頁)。 ときたもんだ。カール・マルクス―その思想形成史 (1960年) (社会科学選書〈第22〉)作者: アンリ・ルフェーヴル,吉田静一出版社/メーカー: …

政治学史

そして、福田歓一先生である。こりゃ藤原シューレをのぞくと昔の本以外を見つけるのは難しいな。政治学史作者: 福田歓一出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 1985/01/01メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (18件) を見…

カール・マルクス

ルフェーブルなんて読む必要がないだろうと思っていたのだが、近所の古本屋で格安で見つけて一読。「科学的社会主義」がどういうものかということを概観するには便利な本かなと。それに要約としても便利。カール・マルクス―その思想形成史 (1960年) (社会科…

若きマルクス

この観念論批判の解釈はわかりやすい。若きマルクス (1958年) (社会科学選書〈第12〉)作者: G.ルカーチ,平井俊彦出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 1958メディア: 単行本この商品を含むブログを見る

ソクラテス

ソクラテス研究はプラトンの著作をはじめとするソクラテスに言及した文献から、ソクラテスとは何者かについて考えることになるのね。プラトン研究とはあまり接点がないのですな。しかし、この時点でこの時期の索引を作っていたのはさすがというか最近の新書…

龍三と七人の子分たち、ジヌよさらば

と二本続けてみたのだけれど、松尾スズキには失礼ながら、二本目は一本目の引き立て役になってしまったように思う(だから、いささか厳しめになっていると思う)。まさに「アマちゃん」入ってます。残念ながら、松田龍平の役者としての力量を十分引き出せて…