2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

非芥川賞作品をめぐって

en-taxi最新号の特集「非芥川賞作品のピトレスクな輝き」が面白かった。文壇の変化というか変わらなさというか、日本文学の変遷をこんなところから眺めていくという視点は新鮮だった。それから南博(ジャズ・ピアニストです)が連載を始めたよ。 enーtaxi v.…

「いかに倫理を貫くか」、それとも「いかに自分が生きていける世界を作れるか」

年賀状を印刷したらパソコンがいかれてしまったので、何をやっても中途半端になるだけと開き直って、仕事がらみのものはすべて放り出して、雑誌とブック・オフで拾ってきた本を読みふけった。それをいくつかピックアップ。だから、もちろん、これの前あたり…

立川談春大独演会@大阪フェス

また行っちまった。今年これで何度目かねー。それも大阪くんだりまで。暴挙とも言われる、今年でなくなってしまう大阪フェスティヴァル・ホールへのお別れもかねてって、これが2度目のフェスなのだけれど(そして、どうせなら、翌々日からの山下達郎もみて…

ドン・キホーテ

演出 原田一樹 静岡芸術劇場 さて、『ハムレット』のつぎは『ドン・キホーテ』。ハムレットはひたすら個人の内面に終始してしまうひとであり、それを幼いと言うむきもあるわけだが、それでいくとドン・キホーテはひたすら騎士を外面的に模倣しようとしている…

NUBA

前々から欲しかったんだけど、(高そうだし)まあ入手できないだろうと思っていた、レニ・リーフェンシュタールの有名な写真集The Last of The Nubaを格安(って言ってよいと思う)で入手できてしまった。もちろん、古本ですが。で、記念にここにそれを記す…

『大丈夫であるように』

Coccoなんてヒット曲以外聞いたことがないのだが、監督が是枝さんなので行って見た。見ていて、痛々しいほど感じずにはいられなかったのは、この人いろんなものを背負っちゃう人なんだなということ。そうすると、職業柄、親子関係はどうだったんだろうとか気…

矢野顕子「さとがえるコンサート」

こちらで勤め始めた2年目あたりに、年末に矢野顕子のコンサートへ行き、とっても満足。これから毎年アッコちゃんのコンサートで年末を締めるんだと固くこころに誓ったはずなのだが、それ以降なぜか「さとがえるコンサート」の日は、必ず仕事がかぶって晩の…

『ヤング@ハート』

すべりこみで見てきた『ヤング@ハート』。要するに、お年寄りたちのコーラス隊をおっかけたドキュメンタリーなのだが、その持ち歌がすごい。ドアタマから92歳のおばあちゃんがソロをとるShould I Stay Or Should I Goにぶちかまされた(それに歌う方も聴…

The Who

(おそらくは最初で最後の単独)来日したからというわけでもないが*1、最近、もっぱらフーばかり聞いている。棚からいろいろ引っ張り出したら、いつの間にか結構な数のフーのCDがそろっていた。それをとっかえひっかえ聞いているのだが、ボクの受ける印象と…

ヴィルヘルム・ハンマースホイ

人づてにいいよと聞いていたので、上京したついでにホントにすべりこみで見てきた。たしかに、これは行く価値があった。まずは、人はもちろん、家具すらおかれていない部屋を描きながら、その描かれた空間に惹きつけられというのがなんとも不思議。その絵に…