2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

21世紀の資本

第16章 政府の支出は税金と負債からなる。先進国は民間資産が大きいけれど公的債務も大きい。公的債務削減のためにできることは資本課税、インフレ、緊縮財政の三つの組み合わせ。国富の大半は民間が保有しているので、公共資産の払い下げ、民営化も考えられ…

21世紀の資本

第13章 過去を一掃して格差の構造を一変させ痰は、相当部分が20世紀の両大戦だった。しかし、いまや富の格差は歴史的な最高記録に迫っている。そのために必要なのは世界的な累進資本税だ。「2008年の危機が大恐慌ほど深刻な崩壊を起こさなかった主な理由は…

21世紀の資本

第10章 富の格差、ないし資本所得の分配は、労働所得の分配よりもずっと集中しており、どんな時代のどんな社会でも人口の貧しい層の下半分は、実質的には何も所有していない。一方、富の階層のトップ十分位は所有可能なものの大半を所有している。人口の残り…

21世紀の資本

第8章 「20世紀のフランスにおける格差の縮小の減少は、不労所得生活者の減少と高額資本所得の崩壊でほぼ説明できる」(284頁)。でも現在のトップ層の所得構成を見ると、重大な変化が起こったことがわかる。実のところ、今も昔も所得階層が高くなるにつれ…

21世紀の資本

第6章 「所得に占める資本のシェアαの大まかな変遷は、資本/所得比率βと同じくU字曲線を示すが、U字の深さはあまり顕著でもない。つまり資本収益率rは、資本の量βの変化を相殺して弱めたようだ」(208頁)。資本収益率rが高いと資本/所得比率βは低くなり、低…

21世紀の資本

第5章 前章では、18世紀以降のヨーロッパと北米の変化を見た。長い目で見ると、富の性質は一変している。資本のうち、農地はだんだん工業・金融資本と都市部の不動産に変わっていった。だがまちがいなく最も驚く事実は、こうした変化にもかかわらず、資本…

21世紀の資本

18世紀に始まった成長率の離陸は、年間成長率としてはかなりつつましいものだった。第二に、成長に占める人口増加分と経済の部分とはだいたい同じ規模だった」(78頁)。「人口でも一人当たり産出でも、年率1パーセントくらいの成長が長い期間にわたって続く…

権利のための闘争

いま、この本は読まれているのだろうか。「権利のための闘争は権利者自分自身に対する義務である」。「権利の主張は国家共同体にたいする義務である」。「人格そのものに挑戦する無礼な作法、権利を無視し人格を侮辱するようなしかたで権利侵害に対して抵抗…

シャウト

こちらも、オーストラリアで呪術を学んできたとかいうクロスリーの話をクリケットの試合中に聞かされるのだが、アタマのカットと最後のカット、そして、あまりに荒唐無稽な話、まあ、なんだかなと思いつつ見ていると、よく分からないながらも面白く見てしま…

ムーンライティング

やっと見られたぞ。スコリモフスキー。ポーランド人の雇用主が部下にロンドンに別荘を作らせるというだけの単純なストーリーなのだが、これがユーモラスかつハードボイルド風なものになっている。なにしろ、別荘を作るのは違法労働、途中で、ポーランドでは…

21世紀の資本

「まずひとつに、20世紀を通じて資本と労働の分配率は、かなり大きく変動した」(44頁)。「さらに、20世紀以前にまでさかのぼりもっと長期的な見方をすると、安定した資本と労働の分配という考え方は、資本そのものの性質が大幅に変わったという事実にも…

アメリカン・スナイパー

アメリカン・スナイパー。最初は『ハート・ロッカー』かしらと思ったら、まったく違った展開になった。こんなに単純に志願するんだとか、最後に山のように掲げられた星条旗を見るといささか複雑な気分にはなる。多分、見る者によって「政治」的な評価は分か…

ジャクソン・ブラウン

おそらく、ボクが行ったライブのなかでも最高のいくつかに入るだろう。とにかく、本人がこれまでで最高のバンドだというメンバーをバックに歌うジャクソン・ブラウンの声がのびるのびる。サイコーに気持ちよい。英語も、聞き取りやすいようにであろう、ゆっく…

キルケゴール

キルケゴール――美と倫理のはざまに立つ哲学 (岩波現代全書)作者: 藤野寛出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2014/12/19メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る

百円の恋

ストーリーはありがちだということはどうでもよい。とはいえ、最初の「イタイ」というのが最後はまったく違った「痛い」になっている。安藤サクラ、その撮り方も含めて見る価値ありだと思います。 百円の恋 特別限定版 [Blu-ray]出版社/メーカー: TOEI COMPA…

SIGHT

発売延期して選挙結果を待ってどんな特集が組まれるのかと思いきやそのタイトルからしてがっくり。「総選挙で自民党は勝ってない」。そう思ってる人はたくさんいるよ。中身も、面白い話もあるけれど、少なからずは、既視感があり、それから、デタラメ言うな…

美園ユニバース

うっ、単館上映じゃないからかえって見逃すところだった。二階堂ふみうまい。渋谷すばる、歌うまい。この人誰?と思ったら、関ジャニの人なんですね。音楽いい。映画もテンポいい。笑える。二階堂ふみが二人でスイカのタネを飛ばし、グーでなぐろうとして、…