2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

リトル・リチャード

ロックン・ロール全盛期前後のリトル・リチャードを知るには便利なボックス・セット。ただ、ブツには何のクレジットもない。5 CLASSIC ALBUMS PLUSアーティスト: LITTLE RICHARD出版社/メーカー: RELGD発売日: 2011/11/18メディア: CDこの商品を含むブログ (…

自己の治癒

ということで、当面のリハビリ的課題の二つ目、コフート三部作を読了。この三冊目は、かなりの部分が伝統的な精神分析に対して自己心理学を擁護する議論で、私には必ずしも分かりやすいとはいえなかった。しかし、こうした試みはもしかすると今の社会に精神…

日本中世史を見直す

ついでにこれも。対談だけだと、とりわけ各著者の本に親しみがないと、何を言ってるか中途半端な感じが残ると思う。それは、後半の論文やそれぞれの著書で確認していくしかないかな。基本的な流れは、得宗専制がうまくいかなくて、後醍醐がまた専制政治を始…

日本中世の村落

以降は律令制の村の単位の変遷といってよいのかな。まずは、「保」。これなじみがないからいまいちイメージがつかめない。 「保」は全村的な結合の性質を失って、村民中に特別の結合を加えるかたちで変化していく。「国衙役人が律令体制の崩壊に伴って、国家…

日本中世の村落

勢いでこれも読んでしまおう。「中世において近世以後ほど都市・農村の分離は見られなかった」(118頁)。 「すなわち平安末の荘園は多くの地方豪族が、自己の土地に対する所有権を確保するために、名義上中央貴族に土地を寄進した事により成立したものであ…

恐怖と欲望

キューブリックが自ら封印したという処女作。まあ、たしかにこれじゃというところもあったりするが、自主制作映画でこれだけ撮ったんでしょ。やっぱり一見の価値はある。 連続テレビ小説「あまちゃん」オリジナル・サウンドトラックアーティスト: 大友良英,…

ローマでアモーレ

こっちは群像劇を無難にみせるな。ウッディ・アレン自自身も出てる。

グランドマスター

ウォン・カーワイってこんな作風だったけ。久々に見たのだが、前半のクローズ・アップと細かいカット割りとスローモー・ションでカンフー見せられてくたびれてしまった。まあ、それなりの仕掛けやウォン・カーワイらしさもあるわけだが。

中世的世界の形成

というわけで、なんとか読了。前半は東大寺の庄園(荘園)をめぐってなぜこんな細々とした話につきあわされるのかと思ったのだが、読み進むうちにどんどん面白くなる。やはり、これは名著ですな。 作人に土地を経営させる領主は土地所有権を持つのであり、相…

デリバリー談春

アタマは前座と遅れていったらまだ始まってない。中入り前に「九州吹き戻し」をやるから、なるべく客を締め出さないようにという配慮なのだろう。そもそも取れまいと思ったチケットが当たり、しかもこの演目をやるこの会に当たったのは当たりである。という…

共同存在の現象学

読みにくいのかなと思ってやっと読み出したらそうでもなかったが、話をまとめにくいな。まずは、フォイエルバッハから始まる。「私は、他の現存在に基礎づけられた存在者であって、けっして根拠を欠いた存在者ではないということである」(47頁)。 「「世界」…

天使の分け前

ケン・ローチの『天使の分け前』はいかにもケン・ローチという感じでふつうによい。しかし、彼らがしゃべってる「英語」、それともスコティッシュ何言ってるんだかわからないよ。

八月の鯨

ニュープリント版。公開時、リリアン・ギッシュとベティ・デイヴィスが共演して話題になった作品。一回見てるはずなのだが姉のベティ・デイヴィスが盲目だということも覚えてないほど、ほとんど記憶に残っていなかった。リリアン・ギッシュの往時を偲ぶかの…

自己の治癒

自己ー自己対象関係における移行に伴う「自己の堅固さの増大とは、自己対象を選択する際の自由度が増大することも含め、自己を支持するたえに自己対象を利用する自己の能力を高める」(114頁)。鏡映する自己対象との融合や理想化された自己対象との融合、双…

与太郎戦記 ああ戦友

三巻本の三冊目。柳昇というと私が聞き出した頃には、とぼけた感じでいつも同じネタをかける人だった。その彼の若い頃の落語にまつわる話と戦争にまつわる話。落語にまつわる話はこの世代の若い頃のことはよく知らないのでもう少し立ち入った話もよみたいと…

上海異人娼館

初見。たしかに寺山ワールド炸裂なのだが作品的にはどうなのだろう。故山口小夜子が出てるし*1、高橋ひとみも出てる。というわけで、三上博史*2とならんで高橋ひとみが天井桟敷の一員だったということが確認できた。けど、どうにもストーリーがありがちじゃ…

自己の治癒

コフートによれば、エディプスコンプレックスないしは去勢不安は、基本的に次のように説明される。すなわち。「われわれは自己対象の失敗と自己の構造欠陥という原因-結果の連鎖を見いだすのである」(19-20頁)。母親自己対象が気持ちを静めるような共感的な…

革命前夜

今日は大忙し。そう、これが革命前夜なんですね。それは、一方で、フェリーニやアントニオーニの存在を意識しながら(ここではむしろ、ロッセリーニが言及されるのだが)、他方で、ゴダールの「女は女である」が言及されながら。革命前夜がうらやましいよっ…

リシャール・ピナス

フランス版のイーノ、それともロバート・フィリップ、あるいはギター版のタンジェリン・ドリーム。いずれにせよ気持ちよかった。ライブ終了後にちょっとフランス語の練習と思ったが、さすがフランス人、ちょっと話したらすぐに女性の方に向かってしまいまし…

中世的世界の形成

この本を出先で読む本にしたのは大失敗だった。もう3ヶ月たとうというのに読み終わる気配がないというか、この本がカバンに入っていると車中で読もうという気にならない。やはり新書ぐらいがいいな。名著と言われるこの本、内容的にも出先でちょいと読めるよ…

詩歌と戦争

その昔、歌で世界が変えられるんじゃないかと思うことができた時代があった。しかし、そのはるか昔から歌は政治的だった。北原白秋が抒情詩人であり、下からのナショナリズムの推進者であったということは完全に両立する。面白い。でも、考えてみれば、詩人…