ひきこもり文化論

 オススメ。これまでこの本を読まずに来たのは失敗だった。
 ダイエットは対人関係を良好にするコミュニケーション戦略と考えることができるのだが、そのように考えた場合、ダイエット(あるいは摂食障害)を介したコミュニケーションはネット・コミュニケーションとよく似た特徴を持つと考えることができる。なぜなら、どちらでも自分がかかわろうとする他者が具体性を欠いたイメージ上の存在として把握されやすくなっているからだ。以前、そのような趣旨の話を某所に書いたことがあったのだが、そのとき、ひきこもりについても同様の構造的類似性を確認できるのではないかという感触を抱いていた。そしたらこの本のなかで、サイバースペースとひきこもりの構造的な類似性が指摘されているではないか。あらら。

ひきこもり文化論

ひきこもり文化論