2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

西園寺公望

いわゆる桂園時代前後のお勉強にはよいな。基本的には伊藤博文を受け継ぐかたちで、政友会の領袖となり、元老になっても政党政治を守ろうとしたけど、政党時代が駄目になっていく一方、西園寺が望んでいた元老の機能の弱体化・終焉は御前会議の復活という皮…

三文オペラ

私にとっては二度目のブレヒトである。といっても、二回目はいわゆるふつうの舞台とは趣向が違う、オルケスタ・リブレの『三文オペラ』である。ブレヒトを見るのは二回目といっても今回はちと趣向が違う。オルケスタ・リブレがクルト・ワイルの楽曲を演奏し…

『ニシノユキヒコの恋と冒険』

竹野内豊主演だから私には関係ない映画だと思ってたら、仄聞するに評価が高いんだよね。監督の井口奈巳って『人のセックスを笑うな』の監督か。それならというわけで行ってみたら、コイツもコメディだよ。そして、四度目にしてはじめて私以外にも笑ってる客…

西園寺公望

明治以降の戦前の日本史上の重要な場面で名前が出て来るけれど、それ以上のことはよく知らない。立命、明治、京大と縁があるわけね。中江兆民となかよし、でも伊藤博文派。和辻は「教育勅語」をリベラルに解釈しようとしたけど、西園寺はもっとリベラルな「…

自由への旅路

アルヴィン・リーというとテン・イヤーズ・アフターのイメージが抜けず、実際、いくつか聞いたソロもそうなのでもうここまでと思っていたのだが、このアルバムはデュエットだし、ジャケットがなんか---、それに安かったので買ってみたら当たり。これが最初の…

若き日の和辻哲郎

この本、どうすれば手に入るだろうと思っていたら、いつの間にか文庫化されており、しかもそれが絶版になっているのだが、お手軽に手に入った。資料的な制約もあるのかもしれないが、谷崎と対比しながら「哲学者/倫理学者」になる前の和辻の姿を追いかけてい…

ポール・キャラック

High Time We Went

エリック・クラプトン

個人的にはいまのクラプトンのコンサートってそんなに触手が動かないし、ストーンズで散財したので今回はパスと思っていたのだが、ストーンズが最後ならクラプトンも最後でもおかしくないなとか思い始め、武道館ならと調べたら二階席とはいえ正面の良い席が…

桂離宮

桂離宮を見たこともない私が桂離宮の本を読むというのはどうにも無理があるのだが(かつて、いきなり行って門前払いを食らったことはある)、和辻の議論はここでも自分の体験と文献学的な考察を結びつけて思惟を進めて行く和辻らしいスタイルである。ちなみ…

DEVO

戴震と中国近代哲学

ちょっと気分転換に、では失礼かな。少し中国思想史のおさらいもしたし、著者から「そんなに難しいか」と反問されたので、とりあえず冒頭を読み返す。そうすると、骨子は「戴震の哲学」という読解の枠組みは清末以降に作られたものであるから、こうした以前…

システム理論入門

これまでの知識の確認として読めるはずなんだし、そうやって読了したんだけど、結構くたびれたよ。これは分かりやすいのかな、それほどでもないのかな。受講者はどんな感じで聞いていたんでしょう。暇を見ていくつかメモを付け足そう。 ・このパーソンズの説…

エリック・クラプトン・トレジャーズ

62頁の本だが価格は原書とさして値も変わらない。これを買ったものであろうか?パンフ買ったらこれもなかなかのものであった。エリック・クラプトン・トレジャーズ (SPACE SHOWER BOOKs)作者: クリス・ウェルチ,佐藤信夫出版社/メーカー: スペースシャワーネ…

システム理論入門

「未来および過去はつねに同時的に現出する」(250頁)。「元来わたしたちが時間を見ることができるのは、それ以前とそれ以後とを区別しうる場合だけである」(258頁)。 意味のカテゴリーが動物に適用されるかは解決されていない問題。意味が現実化するのは…

アレクシス・コーナー

フォーク、ブルースから、ジャズまで。でも、やっぱりマーキーがいいな。Not Nowはマーキー以前のスキッフルとかやってた頃の音源を入れていてこれも興味深い。Easy Rider [Import]アーティスト: Alexis Korner出版社/メーカー: Not Now Music発売日: 2014/0…

社会心理学の源流と展開

たしかにこの本、便利そうだ。社会心理学の源流と展開作者: F.B.カープ,大橋英寿出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 1987/06/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る

朱子学と自由の伝統

あわせて、たまたま手近にあった(中国のと言いたくなってしまうのだが)朱子学研究の本を読んでみた。タイトルが気になったからなのだが、ここでは程朱にはじまり、陽明学も含めて、黄宗羲にいたるまでを新儒学と読んでいる。そして、そのなかに個人主義や…

中国思想史

前漢で、経学は魯学から董仲舒を経て斉学に転じる。焚書坑儒の結果、前漢では口述をもとに経学がなされたが、旧本が発見され、後漢の経学は古文学と呼ばれ、経義の統一がはかられていく。三国時代には老荘学が全盛を見るが、これは仏教の影響を得るところが…

戦後世界経済史

いつ読み始めたのかよく分からないけど、出先でぽつぽつ読んでいたものをやっと読了。個別にはなるほど感もあったりするが、全体的な印象が残らないな。時間をかけすぎたせいか、もともとそういう性格の本だからか。労作であることは間違いないのだが。戦後…

父の秘密

予告編を見てなんだかなーと思っていたのだが本編をみたら圧倒されてしまった。最近の数作のなかでは一押しかもしれない。カメラのとても抑制された距離感とカットが、その素っ気なさの一方で深い情念をかきたてる。ここでは妻の死の詳細は詳らかにされない…

陸軍登戸研究所

やっとなんとか見られたよ。いささか長いが、明治の生田キャンパスはその跡地だったのね。怪力兵器、風船爆弾、偽札、生物兵器、個々の話は映画その他にゆずるとして、研究所の実態についてみんな生き生きと語る一方、必ずしも自分が肩入れした過去を肯定的…

テデスキ・トラックス・バンド

なんと一曲目はジョージーWah Wah。メンバーの入れ替わりがけっこうあり、ゴローさんという人に捧げたスーザンのソロ・コーナーもあった。全然、セットリスト違ったよ。1.Wah Wah 2.Made Up Mind 3.Shelter 4.Get What You Deserve 5.Midnight in Harlem 6.P…

テデスキ・トラックス・バンド

いや、ツインドラムにツインリードですよ。いやドイル・ブラムホールIIを入れれば3人。前回よりもスーザンが歌いまくる。いやー、姉御いいっすよ。あえて不満を言えば、インスメンタルの曲はやらなくなってしまったんだな。1,Don’t Let Me Slide 2 Rollin &…

プラトン正義論の研究

読もうにもこの本、いったいどうすれば手に入るのだろう? http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002010789-00

システム理論入門

「構造概念を予期によって定義するこの理論にとって、主観-客観ー区別は重要ではありません」(114頁)。 これは分かりやすい説明。「わたしは主体概念が持っていた説得力は、社会理論の展開がまだ不可能だった状況において主体の理論が形成されたということ…

かぐや姫の物語

風の方は知らないうちに終わってしまった。こっちはまだやっていた。翻案したストーリーがあまりに図式的と思ってしまったが、というかこれむしろ「虫めづる姫君」じゃない?とはいえ、映画としてはすごいんじゃなかろうか。絵もユニークだし(「まんが日本…

ロス・リンリー・ボーイズ

たしかに、テックス・メックスなフレイバーがある。I'm a Man なんてカヴァーするんだな。スマイル:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ロス・ロンリー・ボーイズアーティスト: ロス・ロンリー・ボーイズ出版社/メーカー: SMJ発売日: 2012/06/27メディア: CDこの商…