2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

場所の記憶と蝉

とある所用があって福岡へ行ったのだが、空き時間ができたので子どもの頃に住んでいた西新周辺へ行ってみることにした。おおよそ28年ぶりということになる。掘り返すたびに遺跡やなんやがでていつまでたっても完成しなかった地下鉄にのって天神から西新へ…

ウミヒコヤマヒコマイヒコ

田中泯の舞踏をかねがね一度見てみたいと思っているのだが、それがこういうかたちでかなえられた。この映画は自分は農民だという田中泯がインドネシアの農村を回りながら踊る姿をおいかけたドキュメンタリー。まず、農村の深い緑が美しい。そして、そこで労…

細田守「時をかける少女」(アニメ版)

公開当時の評判がよく見ようと思っていたのに見そびれた作品、というか、これ名古屋でいつ公開されたのだろうか?公開された覚えのない作品がテレビで放映されたので引越の準備の合間につい見てしまう。オススメ。 学生時代あるいはそれ以前、ふと「この時間…

投票用紙はいずこに

来週末は選挙だが、わたしの手元には投票用紙に取り替えてくれる葉書がまだ届いていない。きっとまた来ないのだろう。これでたしか4度目である。はじめて葉書が届かなかったときは、郵便受けに入れられているゴミのたぐいと一緒にあやまって捨ててしまった…

ピエール・マナン『自由主義の政治思想』

前期の講義は「社会の発見」をテーマの一つにして話してみることにしたのだが、そのために読んでみて面白かった本。この本、購入した時は、日本語がところどころ壊れているのにつまづき、早々に放り出してしまったのだが、再度読んでみたら、それぞれの思想…

本郷正武『HIV/AIDSをめぐる集合行為の社会学』

台風でできた空白をこれを読んで埋める。私が、社会運動論関係の文献を読みなれていないせいなのかもしれないが、構成と内容がちょっとちぐはぐな感じがして議論の焦点がどこにあるのかいまひとつ分かりにくかったのだけれども、紹介されている知見は面白か…

えっ、それってトランス状態?

アリオン音楽財団が主催する〈東京の夏〉音楽祭というのをご存じだろうか*1?どう説明すればよいのかよくわからないが、とにかく興味をそそられる企画がいろいろあって、毎年上京する用事にあわせて一つ二つのぞいてみることにしている。去年は、ユッスー・…

「『放埒の人』はなぜ『花嫁の指輪』に 改題されたか あるいはなぜ私は引っ越しのさい沢野ひとしの本を見失ったか」

七ツ寺共同スタジオというところで坂手洋二作・演出、劇団燐光群の「『放埒の人』はなぜ『花嫁の指輪』に 改題されたか あるいはなぜ私は引っ越しのさい沢野ひとしの本を見失ったか」を見てきた。沢野ひとしのテクストを組み合わせて作った芝居である。 舞台…