2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

越後妻有アートトリエンナーレ

さて、9年ぶりの越後妻有アートトリエンナーレである。毎回来ようと思っていたのにこんなに間が空いてしまった。しかも、おそろしいことにペーパー・ドライヴァーが運転してしまった。それに、結果的にはなんと悪い日を選んでしまったことかと思うのだが、…

大暴落1929

大暴落1929 (日経BPクラシックス)作者: ジョン・K・ガルブレイス,村井章子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2008/09/25メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 53回この商品を含むブログ (56件) を見る 前のFRB総裁のバーナンキが大恐慌について書いているの…

野火

塚本監督が『野火』を映画化するときいて最初は意外に思えた。これまでに作ってきた作品とはかなり違った主題を取り上げるように感じられたからだ。だが、同時に『野火』が映画化されることにある種の恐ろしさを覚えた。あ、それで塚本監督が映画化する理由…

春風亭昇太独演会 オレスタイル

久々に行ってみた昇太独演会。開口一番は「転失気」、この人のしゃべりぐせちょっと耳障り。でも、後から思うと師匠と似てるところもあるな。で、その昇太師匠の方は、「二十四孝」と「品川心中」、中入り後に「不動坊」。なんとすべて古典だった。中入り後…

SIGHT

憲法学者の話がいちばん面白いですね。政局話をする誰かがいちばん退屈。 小林節氏の発言から 「自衛隊法というのはすべて警察法の体系でできていて、犯罪者の攻撃に見合った、それを超えない反撃しかできないわけですね」(22頁)。 木村草太氏の発言 「…

検証・安保法案 どこが憲法違反か

続けて。法学者の議論は明晰でよいですね。いろいろ問題あるんじゃないかと思いつつも、それでも、これまでの法整備ってそれなりに9条にこだわって行われてきたわけですね。こうした営為を憲法改正手続きを経ることなく無駄にしてしまってはいけないでしょ…

暴落1929 

ガルブレイスが世界恐慌に至るまでとその後の米国の様子を書き連ねたもの。世界恐慌についての説明はいまならもたと詳しい正確な分析があるのだろうけれど、当時の様子がかなり克明に書かれていると、その後、繰り返されたバブル等にある種の既視感を覚える…

ラブ&ピース

こちらははちゃめちゃな園子温の新作。雰囲気はティム・バートン調でコメディ・タッチ。新国立競技場問題が白紙になった分だけインパクトもましてる。たまたま、ピカドンとつけたカメの名前をきっかけに、「ラブ&ピース」という曲が生まれ、大スターになった…

この国の空

この戦争映画に戦場は出てこない。しめぽっさはあっても、それは戦場と銃後のあいだで取り交わされるものでもない。空襲の最中でも人は生きていかなければならず、食えるものなら食いたいし、恋だってしたい。その普通さが哀しい。高井有一原作なのですね。 …

砂川事件と田中最高裁長官

砂川事件について言われていることが資料とともに確認されている、というよりもこれを基本によそでも確認されているというべきなのだろう。伊達判決が出た後、藤山外相と駐日米国大使のマッカーサー・ジュニアが相談を始めるばかりか、マッカーサーと田中最…

本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」

日米行政協定と日米地位協定のあいだには実質的な違いがない*1。米国には「バンデンバーグ決議」というのがあって、他国との安全保障条約は「継続的かつ効果的な自助と相互援助」にもとづくものでなければならない。旧安保条約の第三条にはこの規定があった…

本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」

知らなかった。「日米地位協定」のもとになる「日米行政協定」は、旧安保条約とサンフランシスコ講和条約が調印された1951年9月8日調印の約半年後の1952年2月28日に締結され、すべて1952年4月28日という同じ日に発効している*1。ちなみに、日米安保条約に…

ラブ&マーシー〜終わらないメロディー

本日は『野火』を見に行こうと思ったのだが、行ってみたら何と満員。しかし、あたいの会員証は今日で期限切れなんだよ。まあ、昼出かけるのをおっくうがっていた私が悪いので、また出直すしかないかなということで。二本目に回る予定だった「ラブ&マーシー…

NOヘイト! 出版の製造者責任を考える

ソウルの大書店である教保文庫に行っても、反日的なヘイト本のコーナーが平積みになっているようなことはないと。書店員でもやっぱり嫌だと思っている人はいるのですね。そして、出版社の「製造者責任」。NOヘイト! 出版の製造者責任を考える作者: 加藤直樹,…

国防政策が生んだ沖縄基地マフィア

この手の本、どこまで真に受けてもいいのかという話はあるけれど、まあ当然ながら基地がらみのお金をめぐって暗躍する人たちがいるわけですね。つまり、利権がからんでる。たとえば、普天間飛行場の辺野古移設について、名護市がももっと沖合に出せと要求し…

お盆の弟

本日夜は『お盆の弟』。ある意味、男のアラフォーを扱ったという意味では「化けものの子」に通じるものもあるかな。まあ、この設定ずるいとは思う。というのも父母はなくなっており、兄は仕事をしながらも癌を克服して最後は結婚。脚本を書く親友はなんだか…

菊地成孔

菊地成孔ソロらいぶ。他にユニットがあるなかでなぜこれが菊地成行ソロらいぶなんだろうという疑問は抜けない。でも、他ではこんなことやらないから、これはこれでたのしいよ。モノンクルのヴォーカルの彼女に、OMSB、ジュマが入る。しかし、その前にリズム…

それでもボクは会議で戦う

とても「面白い」本です。絶望的な気分で書いてますが。検察ならびに警察は冤罪事件についてまったく反省する気がなかったんですね。取り調べの可視化についても、従来の取り調べに支障がでるという態度で望んでいて、つまり、自分たちが問題を抱えていると…

化けものの子

今夜は『化けものの子』を見てきた。見ながらアタマに思い浮かんできたのは一連の通り魔殺人事件のことだった。場所も渋谷のど真ん中です。ある意味、われわれは化けものの子なんだろうな。それとも、私ぐらいになると化けものかな。なんせ新人類と呼ばれた…