本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」

 日米行政協定と日米地位協定のあいだには実質的な違いがない*1。米国には「バンデンバーグ決議」というのがあって、他国との安全保障条約は「継続的かつ効果的な自助と相互援助」にもとづくものでなければならない。旧安保条約の第三条にはこの規定があったが、新安保条約の第5条は、日本国内での日本またはアメリカの武力攻撃は「自国の憲法上の規定および手続きにしたがって行動する」となっている(177頁)。また、新安保条約では「事前協議」という項目が入れられたがいちども行われたことがなあい。実態の分からない日米合同委員会。
 さらに、日米地位協定の運用マニュアルである外務省の機密文書「日米地位協定の考え方」というものが存在する*2

本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」 (戦後再発見」双書2)

本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」 (戦後再発見」双書2)

日米地位協定の考え方―外務省機密文書

日米地位協定の考え方―外務省機密文書