お盆の弟
本日夜は『お盆の弟』。ある意味、男のアラフォーを扱ったという意味では「化けものの子」に通じるものもあるかな。まあ、この設定ずるいとは思う。というのも父母はなくなっており、兄は仕事をしながらも癌を克服して最後は結婚。脚本を書く親友はなんだかんだいって親の店を継げて、これも最後には結婚。さて自分はといえば、子どもはできたもののかみさんとはうまくいかず、かみさんは分かれて生きることを決めている。映画監督なんだけど、一本撮れたきり、先の見通しが付かない。
さて、ここでもう一歩踏み出せと言われてもね。なんだかんだいうみんなはただ他人事のように外堀埋めてるようにしかみえないところがあるけど、そんなにうまく生きられているものなのかね。でも、いずれにせよ自分の人生を生きなければならないというのが話の落としどころ。まあ、しがらみなしに自分の人生をというのは、ある意味かえって楽なのかも。
女性を主役にしたこの手の話は何本か見てるけど(大抵、田舎に帰ってくる)、男のケースははじめてかもしれない。あれこれ書きましたが、年かさですが、いろいろ身にしみる作品でした。ってか、同年齢層にどうしてこんな映画をみるチャンスが提供できないんだよ。わたしはこれが日本映画界の貧困だと思う。