2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

日本倫理思想史

下克上の解釈とかここまで書くんだと思ったけど、同時代的にみてどうだったんだろう。とはいえ、そんな記述があっても、この調子でいくとどこまでいってもその後の「思想的展開」は古代の人倫的国家の理想が反復されているということになるのだろうな。ま、…

布谷文夫

日本文学史

あら小西甚一もこう言ってる。「古代における俗なる表現は、純粋に日本的なものだと思われる」(19頁)。しかし、「雅」と呼ぶ「中世」は19世紀後半まで続いてしまうんだな-。ただ、これはシナ的だという。で、別種の俗が出てくると。ただし、西洋的。日本文…

日本倫理思想史

「鎌倉将軍の「幕府」で私的に決定することが、全国に政治的な影響を持つようになったのである」(51頁)。「「武者の習い」は、眼中に国家なく家族なく、ただ主従関係においてのみ献身を要求する道徳である」(68頁)。しかし、御成敗式目あたりまで来ると笠…

Playback

一度見ただけでよく分かったと言える自信はないが、この映画よいと思うよ。役者の演技に自然に引き込まれていくし、ゴダールみたいなところもある。

だれか今までに時間をかけて勉強の仕方を教えてくれた人はいますか?それとは別に、先生やカリキュラムなしで自分自身で勉強する方法を君は学んだことがありますか?

なんとなく、このエントリーを読み直してみた。http://d.hatena.ne.jp/tictac/20120110/p1

日本倫理思想史

立ち入った歴史叙述としてはおそらく様々な異論がでるであろうし、これが「倫理」思想史であるということについても立ち入った議論が可能になるであろう。なぜ、和辻はこんな通史を戦後になって書いたのか?しかし、それはともかく詠んでいて面白い。ただ、…

現代の古典解析

さすがは森毅居士らしき、意味不明なタイトル。それにつられてブックオフにて購入。酔ってるアタマではついていけるのはどこまでか限界がある。しかし、しらふになったらもっとついていけるのであろうか?現代の古典解析―微積分基礎課程 (ちくま学芸文庫)作…

日本倫理思想史

あ、次はこれなのか。これも、異論はおくとして、緒論は面白い。倫理と倫理思想と倫理学の区別はよいとして、和辻は日本の倫理思想の展開の特殊性として次のように述べる。「ヨーロッパの学者は、文化上の祖先を祖先として取り扱い、民族的の祖先をさほど問…

Pearl

今日はジャニスの『パール』の発売日(1971年)にあたるそうなので遅ればせながら、私がベストテイクと思うものをご紹介。 パールアーティスト: ジャニス・ジョプリン出版社/メーカー: SMJ発売日: 2013/03/06メディア: CDこの商品を含むブログを見る

日本精神史研究

面白く読めた。これまで考えてもみなかったが、和辻のスタイルに吉本隆明に通じるものを感じたりもした。しかし、和辻倫理学との接点を見いだすのは難しいな。最後に、歌舞伎の論考が出てくるのだが、これが坂部本に使われていた論文だろうかと思ったが、坂…

日本精神史研究

この本の議論については、とりわけ研究も深まっている昨今様々な異論があるとは思うが、これまで読んだ何冊かと打って変わって面白い。たしか、丸山眞男は『日本政治思想史研究』の冒頭か後書きでこの本を持ち上げていたな。それから、現代思想の丸山眞男特…

鎖国-日本の悲劇-

まあ、さっさと読み終えましたよ。しかし、刀狩りがいまでは違った評価を受けるであろうな。また、明まで射程に入れた秀吉の朝鮮侵略が軽く扱われてる。それはともかく、これつまるところ、新大陸の発見を始めとするキリスト教の布教史みたいな記述であって…

真理と方法(買うべきか買わざるべきか)

ガダマーの『真理と方法』が全三巻訳出されたらしい。以前なら、全巻読み通したことは間違いないが、いまさらどうしよう。ちなみに、デリダはガダマーが「善なる意志」を前提にしていると批判したんだったよな。果たして書かれたものから「善なる意志」は読…

鎖国(上)

一方、これは辛い。新大陸の発見から日本への来航までよくここまで丁寧に調べたもんだとは思うけど。結論は、分かってるわけだよね。しかも、この先、スペイン/ポルトガルからオランダ、イギリスへと派遣が移行していく過程はどういうことになるのだろう。や…

カリフォルニア・ドールズ

オルドリッチ二本目。これは『合衆国最後の日』とはちがって保留つけずに文句なしに面白かった。しかも、主題は女子プロレスと一見地味なのだが、それをここまで見せるのだからさすが。どさ回りとそこで出会う興行主、移動に間に映る工業地帯(女子プロレス…

円安考

私は金融緩和は必要な措置だとは思うけど、それに伴って生じる円安は輸出企業には歓迎でも、内需依存型の産業や消費者にとっとは必ずしも望ましいことではない。ここで政策的に生じる円安は、内需依存型の産業や消費者に税金をかけて、それを補助金として外…

ストリングス

久々に聞いたパット・マルティーノが結構来ているのでもう一枚。『ストリングス』といってもストリングスは入ってない。ついでに、ケニー・バレルのヴィッレッッジ・ヴァンガードのライブとジョー・ベック『ベック』も聞き比べてみた。ケニー・バレルってチ…

鎖国

『風土』のこれは次だと思い、とりあえず序説を読みとばし、一番関連しそうなとこだけ拾い読みしたのだが、この本まるまる一冊(というか文庫では2巻)読む必要があるのだろうかと思い悩んでしまう。オチも分かっているわけだし、あとはその理路のなかに拾…

日本の風景・西欧の景観

丁度よくオギュスタン・ベルクの本を発見。議論上、和辻への評価は曖昧だが、この議論の展開は明らかに和辻に対する批判に成っていると思う。そもそも、風土ではないが、風景について語れる立場こそ特権的な立場にあるものだと*1。これは面白い。 「あらゆる…

トレメローズ

ついライノ買いした一枚。トレメローズというと「サイレンス・イズ・ゴールデン」だが、これのベスト一枚聞くとかなり印象が変わる。やはり、ブリティッシュ・インヴェイジョンの一つだよね。ビートルズがオーディションに落ちたときに、通ったのがトレメロ…

会社ってなんだ

会社とは家だという話が精力的に展開されていると思いきや、残念ながらそうではなかった。半分説教みたい。当時は、立教にお勤めだったのですね。会社ってなんだ―日本人が一生すごす「家」 (カッパ・ブックス)作者: 三戸公出版社/メーカー: 光文社発売日: 19…

風土

やはり、和辻にとって「国家」ないしはそれに類する語彙というのは、酒井直樹が指摘するようにマジック・タームだな。和辻のいう「国家」って何のことだかさっぱりイメージがつかない。でも、風土の話も結局のところ国家ないし国民に収斂する。 思うに、当時…

El Hombre

パット・マルティーノの数奇な運命をたどればきっとみんな驚くに違いない。しかし、そんなことは音楽とは関係ない。ここでも小気味のいいギター聞かせてくれるし、ハモンド・オルガンが入るとその分だけファンキー。記憶をなくす前の演奏。記憶をなくした後…

アメリカの影(Shadows)

これが処女作なのか、即興で取られたというこの1959年の作品。アメリカにヌーベル・バーグがあったとすれば、決してアメリカン・ニューシネマではなく、カサヴェテスだと言いたくなるような生き生きとした映像。アメリカの影 HDリマスター版 [DVD]出版社/メ…

オープニング・ナイト

舞台がはねて、控え室でウィスキーをぐびぐび飲んで、出待ちのファンたちの待つ劇場の外に出る。そこで、しつこくまとわりつく若い女の子にサインをして、仲間と車に乗り込み、それでも付きまとうその子は、車が出た後に他の車にはねられる。 この冒頭のシー…

風土

和辻の『風土』を読み返すたびに思うのは(といっても実は二度目なのだが)、なぜ最初の空間性の話が、モンスーン、砂漠、牧場という弁証法的な関係にある類型に解消されてしまうのだろうかということであった。 この点、再読しても、印象は変わらない。間柄…

バカラック・スタイル

日本人が同時代的にどんな風にバカラックを受容し、解釈していたか。このコンピレーションは面白いんじゃないかな。バカラックスタイルアーティスト: オムニバス,ソニア・ローザ,カウント・バッファロー・ビッグ・バンド,ウエスト・ライナーズ,ポールレモン…

人間の間と倫理

この本の存在を比較的最近まで知らなかったのは不覚のいたすところ。「倫理的判断の基準を与える人間性は、個々の人間が人間相互の関わりの場とは無関係に、すでにそれを個別的な自己の存在においてそなえているといった人間性ではない。---。それは個別的な…

ケイト・テイラー

JTの兄弟姉妹がみなシンガーだということはもうあまりしられていないだろうな。そのひとりのケイト・テイラー。ちょっとキャロル・キングっぽい。彼女もロッドやクリス・ファーローがやってる 「ハンドバッグス&グラドラッグス」をカヴァーしてる。ケイト・…