2014-01-01から1年間の記事一覧

罪のてざわり

今回は、これまでとはかなり作風が違っていて、暴力をとりあげ、アクション映画のようなエンターテインメント性を感じさせるところもあります。しかし、主題は重い。かつて、この社会にも犯罪者にたいする同情の念というものがありました。犯罪者を犠牲者と…

インサイド・ルーウィン・デイヴィス

コーエン兄弟は最近あまり熱心においかけていないのだけれど、モデルがデイブ・ヴァン・ロンクだと言われればみたくなる。堂々巡りというか元の木阿弥という話なのね。考えてみると、デイヴィスがネコだと言われるシーンは象徴的ですな。その映像はいい意味…

プレイ・ピアソラ

ギターでピアソラを聞くならアサド兄弟でしょう。プレイ・ピアソラアーティスト: セルジオ&オダイル・アサド出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2013/01/23メディア: CDこの商品を含むブログを見る

マルクス

第2章は「ユダヤ人問題によせて」「経哲草稿」のあたり。相変わらず難しく、ひっかかるところもあるが面白いよ。とりあえず、ここを引用。 生の本質を規定して、生を最初から情動的なものとして構成している存在論的受動性においてそれらの諸様相は生起する…

マルクス

第1章は「ヘーゲル国法論批判」を扱った部分であり、学生時代の私が手に負えなかったものである。やっぱり難しいけど、これは面白い。とりあえず、ここを引用しておく。「『ヘーゲル国法論の批判』の逆説は、根源的現存の概念ー根源的現存においては形式と…

グランド・ブダペスト・ホテル

ウェス・アンダーソンの新作『グランド・ブダペスト・ホテル』。ウェス最高ってか。どんどんすごいことになっていくね。間にアニメを作った意義も大きな。なにせ、アレでアニメを作ってもウェス・アンダーソンはウェス・ダンダーソンであるということがはっ…

盤上遊戯の世界史

必要があって読了。しかし、ゲームの歴史はあっても、ゲームのプレイの歴史やルールの歴史というのはやはり難しいのかな。盤上遊戯の世界史 - シルクロード 遊びの伝播作者: 増川宏一出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2010/10/26メディア: 単行本購入: 1人 ク…

談春 大阪二夜 立川談春 三十周年記念落語会「もとのその一」inフェスティバルホール

自分が、この時期、どれほど忙しいことになるかなどつゆも考えもせず、地元でも同様の興業があるということも分からないまま、「芝浜」の例もあるし、これは大阪フェスじゃないとやらない興行だと思って二日分とも購入。先週末も出張でつぶれてるし、今週、…

Philadelphia International: The Collection

お前のはフィリー・ソウルの表面をなでているだけだという、実際にはもっとおやさしい、ごもっともなご指摘をいただいて否応なくポチってしまったのだが、いつ聞けばよいのだろう。とにかくシングルだけでなくアルバム単位で聞けと。Philadelphia Internatio…

ぼくの伯父さん

やっぱりこれを見ないとね。というわけで、今日も寝落ち覚悟で、でもとてもハッピーな気分。ムッシュ・ユローが出てくるまでの主役はどう考えても、あの魚の噴水だな。しかし、定番の犬はもちろんのこと、このおそろしいまでの細部のこだわりはすさましいも…

マルクス

やっととっかかれた。初期マルクスと『資本論』のマルクスのあいだにある断絶に異議申し立てをしようというわけですな。 マルクスとマルクス主義とのあいだに介在している懸隔について言えば、それには、歴史的諸テクストや政治的活動に付与された優位以上に…

プレイタイム

全然行けないのも悔しいので寝落ち覚悟で見に行く。現在進行形ではあまり高い評価を受けられなかった人だけど、あらためてみるに、ほんと、まずその都度のショットの構図からはじまり、ショットのフレームに現れてくる人々のタイミングや音声や台詞の挿入ま…

Verve: the Sound of America: Singles Collection

最近はこれが気に入っている。こういうやさしく、哀しい歌ってもうあんまり聞けないのかね。SOUND OF AMERICA-VERVEアーティスト: V/A出版社/メーカー: VERVE発売日: 2016/06/17メディア: CDこの商品を含むブログを見る

マルクス経済学の形成

マルクス経済学の成立過程を概観するという意味では便利な本だな。もっとも、ご本人もそう書いてるけど初心者向きとは言えない。疎外論とは連続的な関係にたつ恐慌論というような位置付けになるのだな。マルクス経済学の形成作者: 杉原四郎出版社/メーカー: …

DCPRG

SECOND REPORT FROM IRON MOUNTAIN USAアーティスト: DCPRG,JAZZ DOMMUNISTERS,SIMI LAB,アミリ・バラカ,兎眠りおん,Maria,QN,OMSB,DyyPRIDE出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック発売日: 2012/03/28メディア: CD購入: 1人 クリック: 36回この商品を含…

組合の法理

言ってみれば、法学における集団論になるわけで、ちらちら読んでいると面白いが、言語体系がかなり違うせいかそうそう簡単には読み進められない。組合の法理 (1972年) (名城大学法学叢書〈1〉)作者: 土生滋穂出版社/メーカー: 法律文化社発売日: 1972メディ…

労働者階級の成立

これは手軽に読めてきちんとまとめてあってよい本だな。出直したりしないのかしら、あるいは同じような良書はないのかしら。まあ、こちらに大御所がひかえているわけですが。労働者階級の成立 (1970年) (世界大学選書)作者: J.クチンスキー,良知力出版社/メ…

ネルソン・マンデラ釈放の真実

本日の仕事上の憤りもこめて夜は映画を見にいく。なんか最初は映像と音声がどう同調されてるのかよく分からなくてついていけなかったがなれてきたらどうってことはなかった。映画としてはふつうのドキュメンタリーかな。しかし、なんでこんなフランスの一商…

制度としての基本権

「基本権は個人を国家から守るだけでなく、それとともにある仕方で社会の下位システムとしての国家の存立を確固たるものとし、全体としてより効果的でより強力な影響力を持つコミュニケーション活動を可能にする国家的官僚制の環境世界を構造化するのである…

ジョン・ルーリー

このサントラなかなか気に入っている。Manny & Loアーティスト: John Lurie出版社/メーカー: Strange & Beautiful発売日: 1999/02/16メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見る

制度としての基本権

必要があっておさらいをはじめる。基本権は社会学的な観点からは制度として扱われ、事実的な行為態度予期の複合体を示している。 「行政という相対的に自律的なシステムの形成は、社会的文化の一般的な過程の一部分にすぎない」(24-25)。「機能的に特定化…

石橋英子ともう死んだ人たち

Imitation of lifeアーティスト: 石橋英子出版社/メーカー: felicity発売日: 2012/06/20メディア: CDこの商品を含むブログ (8件) を見る

『マルクス経済学の形成』

簡単にではあるが、当時の経済学受容というのが概説されている。それによれば、スミスやリカードの議論は現実を理解すべき法則として理解されていたようだ。 社会学だとコントの議論から社会の法則を発見してそれを自覚して各人が行動すべしみたいな発想がう…

地域の力

面白いと紹介されて読んだのだが、個別のケースの紹介が基本で、その話自体は興味深いものであるが、そこから総論みたいなところへは進んでくれないのね。ところで、最後の1章読み残したところで本が消えたよ。どこへいったんだ。地域の力―食・農・まちづく…

John Mayer

この人、気になるんだが、私のなかでうまくおさまりがつかないんだな。John Mayerアーティスト: John Mayer出版社/メーカー: Sony UK発売日: 2013/05/14メディア: CDこの商品を含むブログを見る

談志 名跡問答

en-taxiに連載されていた談志による昭和の名人たちの話。しかし、文楽の扱いがほんとに軽いな。一方、馬生さんの評価が高い。とにかく、名前しか知らない芸人の話が聞けるのはありがたい。映画は圧倒的にビリー・ワイルダー派なんだな。『情婦』が一番という…

真夜中の弥次さん喜多さん

合本 真夜中の弥次さん喜多さん作者: しりあがり寿出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2005/03/17メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 25回この商品を含むブログ (95件) を見る

リズム・アンド・ブルース・アット・ザ・フラミンゴ+10

すごい値段がついててどうしても手に入らないと思ってたけど廉価版で出直すんじゃないか!リズム・アンド・ブルース・アット・ザ・フラミンゴ+10(紙ジャケット仕様)アーティスト: ジョージィ・フェイム出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル発売…

自叙伝の試み

自叙伝の試みでも和辻のスタイルは相変わらずだな。でも、おかげで日清、日露あたりの明治の地方の様子というものがよくわかる。尋常小学校では「君が代」を歌うことはなく、「御真影」もなかったと。ただ、「教育勅語」は聞いた覚えがあると。まだ、谷崎と…

Bob Dylan

さて、昨日、今日とボブ・ディランを聞きに行ってきた。二日行くことにしたのは、前回、毎日セットリストが変わっていたからだ。実際、バックバンドのメンバーがいったい次にディランが何を始めるのかと見つめる緊張感にたまらないものがあり、二日ともチケ…