2014-01-01から1年間の記事一覧

出会い

これもおさらい。困ったことに原書が手元にない。ともかく、この本の前半「ゲームの面白さ」は、ジンメルの社交論を出会いに拡張しながら、その出会いを社交に類比されるようなゲームをモデルにして考えるというトリッキーな書き方の本なんだな。その辺りが…

CSNY 1974

レコ屋で聞いた音の迫力に負けて思わず購入してしまった。CSNY 1974(初回生産限定盤)アーティスト: スティルス,ナッシュ&ヤングクロスビー出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2014/07/23メディア: CDこの商品を含むブログ (4件) を見る…

躁うつ病と対人行動

とりあえずおさらい。躁うつ病と対人行動―実存分析と役割分析作者: アルフレートクラウス,Alfred Kraus,岡本進出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2001/11/10メディア: 単行本この商品を含むブログを見る

永続敗戦論

ある意味、分かり切った話でもあるのだが、知らないこともあったし、それを自分より若年の論者にここまで言い切られるとお見事というか面白かった。たとえば、「領土問題は、ポツダム宣言受諾からサンフランシスコ講和条約に至る一連の二本の戦後処理の根本…

憲法

『憲法』の教科書の定番と言われるこの本のアタマの部分を読んでみました。まあ、当たり前のことを確認することになるのだけど、私が学生だった頃の当たり前はいまとなっては必ずしも当たり前ではないので。 まず、憲法が押しつけられたものだという話が出て…

ヘイトスピーチ

その昔、ジュディス・バトラーがヘイトスピーチを扱った本を出したとき、私はそのリアリティをいまひとつ捉えそこねていたというか、その流行の文脈のなかでしかとらえていなかったと思う。それがいまや身近な問題としてあらわれるなんて当事は思っても見もし…

皆殺しのバラード:山口冨士夫

自由か、さもなくば幸福か?

自由か、さもなくば幸福か?: 二一世紀の〈あり得べき社会〉を問う (筑摩選書)作者: 大屋雄裕出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2014/03/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (47件) を見る

ハーダー・ゼイ・カム

さて、仕事が片付いたので待望のこの作品を。。もちろん初見。映画的には、いろんな作品を連想させる「面白い」映画でしたが(なぜか昔の日本映画みたいだなと思えてしまうところがある)、しかし、ジャマイカ最初の映画作品と考えると素晴らしい。ジミー・ク…

ムサ・ヘマ

ペンタトニックスケールのバラフォンなのだそうです。FADOUGA 原点に立ち返るアーティスト: ムッサ・ヘマ&カバコ出版社/メーカー: openmusic発売日: 2013/07/07メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る「Pays de mes pensees」私の想う故郷アーティス…

ステファン・エセル

やはり、ガタリフの映画はいまいちだったな。デモは見せ場だと思うけど。二冊とも読んでみましたが、二冊目はいささかお説教臭かった。基本的には、これにつきると思う。憤りは大切です。憤りから逃れ癒されるばかりの世界には背を向けたい。でも、憤りだけ…

怒れ! 憤れ!

うかつにもこんな本が出ていること知らなかった。怒れ! 憤れ!作者: ステファン・エセル,村井 章子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2011/12/08メディア: ペーパーバック クリック: 13回この商品を含むブログを見る なんとエドガール・モランと一緒に出して…

立川志らく独演会

最初に弟子のらくぼが「権兵衛狸」。まだ、田舎者のしゃべり口調はイマイチだな。しかし、これ「らくだ」の伏線になってる。で、志らくの中入り前は「やかん」、これ談志門下ではほかに誰が演るんだろう。志らくとしては、談志の継承というのはこの辺りにあ…

マーク・リボウズ・ザ・ヤング・フィラデルフィアンズ

本日掛け持ち。マーク・リーボウとジャマラディーン・タクーマ、ガルヴィン・ウェストンのとりあわせには、それほど驚かないけれど、それでフィリー・ソウルをやるというのはちょっと想像がつかない。失礼ながら、もう一人のギター、メアリー・ホルヴァーソ…

柳家小三治独演会

人間国宝になった(からどうだってんだ!)小三治は、「宿屋の富」と「天災」。もちろん、自分が人間国宝になったことなど一言もふれず、残念ながらマクラは短め。でも、じっくり語ってくれたという感は十分に。そして、あの小三治のとぼけた感じもまだ健在…

アメリカの反知性主義

これをこの夏の課題図書に決めました。しかし、まず発掘するところから始めないと。アメリカの反知性主義作者: リチャード・ホーフスタッター,Richard Hofstadter,田村哲夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2003/12/20メディア: 単行本購入: 2人 クリック…

ホドロフスキーのデューン

ホドロフスキーって寡聞にして知らなかったのだが、ぶっとんだ映画作ってたんだな。で、そして、構想は完全にできあがっていたのに金が集まらなくて制作中止になった伝説の映画がこの『デューン』。 リンチよりも『スター・ウォーズ』よりも早く構想されてい…

ハンナ・アーレント

すでに分厚い伝記本が出ているとはいえ、これは簡単にではあるがハンナ・アーレントの生涯を概観できるよい本だと思う。以前から、アーレントとエリック・ホッファーの思想に親近性を覚えていたのだけど、実際にも交流があったのですな。ハンナ・アーレント …

働く大人の教養課程

キャリア教育がどうしたこうのとかますきびしい今日この頃。どうしてもその必要性が分からない、いやそれ以前に具体的なイメージがわかない一方、それ以上にやっておくべきことがあると思わずにはいられない私。きっとこの本には私が書いておいて欲しいと思…

静かに「政治」の話を続けよう

経済をあつかったところは私の考えとは違いますし、?なところもありますが、そのように考えていくこと自体が「政治」の話を続けることにつながっていくのだと思います。一方で、よく知らなかった指摘などもありましたし、よい本だと思います。 静かに「政治…

ブルージャスミン

なんで冒頭の飛行機はあんなにCG丸出しなんだろう。ケイト・ブランシェット熱演ということになるのだろうが、コメディだったのがだんだん救いがなくなっていく。

支配の諸類型

支配の諸類型 (経済と社会)作者: マックス・ウェーバー,世良晃志郎出版社/メーカー: 創文社発売日: 1970/09メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (11件) を見るいつの間にか、これ文庫化している。権力と支配 (講談社学術文庫)作者: マックス…

もっとロックに世界を読んでくれ

読了してみると、このとき想定されていた以上に自民党も公明党も駄目だったってことが明らかになってるんじゃないかな。いちばん興味深かったのはやはり藤原帰一さんの指摘。集団的自衛権の容認が米国の要請によるものであり、いわば米国の下請けになるとい…

小野二郎

こんな本が出ていたとは知らなんだ。それにオンデマンド版で著作集が出直してるんだね。 小野二郎セレクション―イギリス民衆文化のイコノロジー (平凡社ライブラリー)作者: 小野二郎,川端康雄出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2002/02/01メディア: 新書購入: …

柳家三三独演会 20回記念

柳家三三独演会へ行ってきた。ゲストが三遊亭白鳥だというのも気になった。一度聞いて見たいと思っていたのです。でも、会場がいつもより広いのでどうなるかなと思ったら残念ながらやはり空席が目立った。 前座で春風亭正太郎が「棒鱈」。結構受けてたけど、…

ええ、政治ですが、それが何か?

ええ、政治ですが、それが何か?――自分のアタマで考える政治学入門作者: 岡田憲治出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2014/05/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る

職業としての政治

「さて、ここにおいでの諸君、10年度にもう一度この点について話し合おうではないか」(103頁)。職業としての政治 (岩波文庫)作者: マックスヴェーバー,Max Weber,脇圭平出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1980/03/17メディア: 文庫購入: 36人 クリック: …

マルクス

「感性的であるということは、受苦するということである。それゆえ、対象的感性的な存在としての人間は、ある受苦的な存在であり、そして自分の受苦を感ずるがゆえに、情念的な存在である。情念は、自分の対象に向かって精力的に努力する人間の本質である」…

インサイド・ルーウィン・デイヴィス

相変わらずこればかり聞いている。インサイド・ルーウィン・デイヴィスアーティスト: サントラ,クリス・タイル,ナンシー・ブレイク,オスカー・アイザック,ボブ・ディラン,デイヴ・ヴァン・ロンク,オスカー・アイザック&マーカス・マムフォード,スターク・サ…

〈資本論〉入門

読みやすい本だが、必ずしも読み進めやすい本ではなかった。一つは私の知っているマルクスとはいささか違ったマルクスが描き出されている一方、話の展開がどうなるか読んでいてあらかじめ予測がつかないのだ。だから、なるべくなら『資本論』を傍らにおいて…