マルクス

 第1章は「ヘーゲル国法論批判」を扱った部分であり、学生時代の私が手に負えなかったものである。やっぱり難しいけど、これは面白い。とりあえず、ここを引用しておく。「『ヘーゲル国法論の批判』の逆説は、根源的現存の概念ー根源的現存においては形式と内容の分離は生じないし、またそこにおいては、生はそれ自体において、理念的地平へのいかなる包摂にも先だって把握されるーを、まさしく理念的現存へ、政治的本質へ、適用しようとすることのうちにある」(57頁)。

マルクス―人間的現実の哲学 (叢書・ウニベルシタス)

マルクス―人間的現実の哲学 (叢書・ウニベルシタス)