柳家三三独演会へ行ってきた。ゲストが三遊亭白鳥だというのも気になった。一度聞いて見たいと思っていたのです。でも、会場がいつもより広いのでどうなるかなと思ったら残念ながらやはり空席が目立った。
前座で春風亭正太郎が「棒鱈」。結構受けてたけど、私はオーバーアクションな感じが嫌だなと思った。次は、三三さんの「看板のピン」。こちらはもう手慣れたもんって感じで楽しめました。
で、白鳥さんが出てきて「ねずみ」のパロディで、ネットで調べたら、「荻の月の由来」というらしい。ネタが何だったかを確認しないで出てきて、あ、新作だったからタイトルがわからない!ということになってしまったのです。話を戻します。うまく噺がデフォルメしてあって、ひっくり返す感じのちょっとしたくすぐりも面白い。けど、この人って基本的にデフォルメしたりこの手のくすぐりを考えるセンスはよくても、話を聞かせるタイプではないなと。でも、単純に下手だと言いたいわけではない。大好きだった三平さん(もちろん先代)にはそんなこと期待しませんから。
とはいえ、多分、私は独演会で三席聞いたら、この人のアイデアのパターンみたいなものが見えてきてしまって退屈するのではないかと思った。以前、昇太さんの独演会に行ったときも、一席だと面白いけど三席聞くのはちょっとつらかったんだよね。今年、久々に行ってみるつもりですが印象は変わるだろうか?ちなみに、新作でもじっくり話を聞かせられるのは、そもそも新作をあまり聞かないからその範囲でですが、桂三枝と立川志の輔かな。それでも、同じネタ二度聞くと「あ、これか」という感じになってしまうところがあるので、新作は新作で古典とは違った難しさがあるんですね。
中入り後は三三さんが白鳥さんの新作をやるという趣向。大胆な試みとして心意気はとっても高く買いたいのだが、オールドスクールな(?)落語ファンとしてはイマイチでした。多分、「殿様と海」というのをやったのだが、白鳥さんがやったら面白いと感じるであろうようなくすぐりを三三さんが入れると、どうしてここでそんな余計なことをするんだいって感じになってしまう。やっぱり、こちらが話を聞きに入ってしまっているんだね。それを中断するような感じでくすぐりが入ってくる。受けてましたが、私はやっぱりこういうのじゃない方がいいなと思ってしまいました。
ちなみに、本日は三三師匠、四十のお誕生日でした。昨年に引き続きなぜか名古屋でハッピー・バースデー。
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