もっとロックに世界を読んでくれ

 読了してみると、このとき想定されていた以上に自民党公明党も駄目だったってことが明らかになってるんじゃないかな。いちばん興味深かったのはやはり藤原帰一さんの指摘。集団的自衛権の容認が米国の要請によるものであり、いわば米国の下請けになるという話はわりと簡単に想定できる。メディアではあまり話題にならない話がたしかに本紙では率直に取り上げられている。

 しかし、それ以上に、一部からは聞こえていた、米国は日本政府以上に東アジアで戦争が起こる可能性をおそれており、米国の期待を超えて日本が突っ走っていると藤原氏ははっきり述べているが、われわれのなかでこの認識をは弱い。年末までのガイドラインの見直しも米国の方はそれほどこだわっているわけではないそうだ(田中秀征)。

 たしかに、米国の意向に反した靖国参拝とか、米国から日本の核武装北朝鮮に対する単独の制裁緩和を懸念するコメントが出てきたりとか、同盟関係とか言いつつ、結構ずれてたりするんだよな。(憲法違反になるはずの)閣議決定をいざしてみると、今後の日程は随分とのんびりしてるよね。とにかく、決めたかったと。でも、その影響は韓国とかみると大きいよ。どうにも、安倍政権は、とりわけ東アジアの(あるいは中東も)外交的観点が大幅に欠落しており、自国の安全保障をどう考えているのかよく分からない。と、思わない?

 それから、内田、面白くてもいい加減なことを言うのはやめてくれ。生ぬるいとか言って、デモにいちばんいないのは君たちの世代かもしれないんだぜ。今後不定期刊になるそうな。たしかに、現在の政治状況では季刊というのは制約が大きすぎるよな。