2013-01-01から1年間の記事一覧

意味とシステム

ようやく本の方を読んだ。なんか読めなかったのだ。で、結局、困ったことに、私にはこの本より、ルーマンの議論の方が分かりやすい。さて、次はどうしたものか。意味とシステム―ルーマンをめぐる理論社会学的探究作者: 佐藤俊樹出版社/メーカー: 勁草書房発…

心的外傷と回復

今となってはという部分もないではないが、やはりこれは精神医学の世界だけの本ではないな。また、実際、そういう影響力をもったわけだし*1。integrityという単語のニュアンスは難しい。 「基本的信頼が人生の最初期における発達においてかちうるものの代表…

眠れる美女

実話に基づく「尊厳死」についての映画だというのに、それとは無関係ない二つのストーリーがあわせて並行し、それが見せる。

心的外傷と回復

次はこれ。以前、途中まで読んで放り出していた本だが、いま読むとかなりうなずかされるところが多い。外傷的な出来事が、基本的信頼を崩壊させてしまう。そうすれば、個人は恒常的ないし反復的な不安や恐怖におそわれ、自分自身でいるのが難しいだけでなく…

平気で嘘をつく人たち

また、この辺からかとスコット・ペック再訪。しかし、このエピソードってリアルなんだよね。それに、似たような話はR・D・レインにも出てくる*1。ただ、レインのケースは境界例と見られるのにたいし、ペックはそれを悪の問題として取り上げ自己愛性人格障…

ハービー・ハンコック

ウェイン・ショーターのときもそうだったけど、必ず大きなコンサート・ホールがいっぱいになる一方で、ふだんはジャズなんかお聞きにならないであろうかなり年配の方とか、他のジャズ・ライヴではお見かけしないタイプの方々がけっこういらしゃるんだよね。…

黄金狂時代

入手不可能だった泉谷しげるの名盤がいまならまだ手に入る。まだ、フォークのりがありますな。この後出るライヴだとさらにロックっぽくなる。黄金狂時代アーティスト: 泉谷しげる出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン発売日: 2013/06/26メディア:…

喪とメランコリー

この有名な論文、いまは文庫で読めるから便利ですな。ただ、鬱病とメランコリーは一応区別しておいた方がいいんじゃないかな。フロイトはこの論文で喪(悲哀)とメランコリーを比較し、この違いをナルシシズムから説明する。うつ病とナルシシズムの結びつき…

岩谷時子

とってもシンプルな言葉で書かれたとても詞がなんとも心に響くのであった。愛の讃歌~岩谷時子 作品集アーティスト: オムニバス出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン発売日: 2009/08/19メディア: CD クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る

Caroline Says

ベルリンアーティスト: ルー・リード出版社/メーカー: BMGインターナショナル発売日: 2000/04/21メディア: CD クリック: 17回この商品を含むブログ (15件) を見るルー・リード/ベルリン [DVD]出版社/メーカー: VAP,INC(VAP)(D)発売日: 2009/01/21メディア: D…

ヘイ・ジュード

癒しの歌、励ましなんていくらも存在するだろう。しかし、あまたあるその手の歌でのなかでこの楽曲に匹敵するものはいくらあるだろう。この曲をささげられたジュリアンはどんな風にこの曲を聞いたのだろう。そして、われわれも長く生きるなかでこの歌をどん…

地獄でなぜ悪い

いや。園子温、相変わらずぶっとんでる。園版『キル・ビル』って感じ。 http://www.oricon.co.jp/entertainment/interview/page/706/

福島の原発事故をめぐって

こんな山本義隆の本が出ていることを知ったので、思わず買って読んでしまった。とりあえず、この手の話をまったく知らない人はここからお読みになってもよいのではないかと。ついでに、山本義隆という人がどういう経歴の持ち主かも調べてみるとよいかと。福…

Brand New Boots and Panties

トリュビュートって一時期流行ったし、いろんなトリビュート盤があるけれど、この名盤をそのままカバーして、ブロックヘッズをバックにポールが「アブラカダブラ」を歌ってるなんていいじゃないですか。一曲目は知らずに聞くと驚くかもしれないがシニード・…

ディスタンクシオンII

今頃2冊目読了。以前からわかっていることはわかっていて、わからないタームはわらかないタームのままだな。暇をみて再吟味とつきあわせが必要かと。ところで、2000年代半ばからの桜本陽一さんの行方がわからない。 -社会的判断力批判 ブルデューライブ…

立川談春独演会

今回は、前座を立てずに本人がいきなりの登場。それで、「宮戸川」「替わり目」、中入り後が「宿屋の仇討ち」。前座も立てずに話し始めたので、なにか大ネタをやるのだろうかと思ったのだけど、中入り後に「宿屋の仇討ち」はじめて時点で、あ、今回はあえて…

Legends, Icons & Rebels: Music That Changed the World

ロビー・ロバートソンによる子どものためのロック入門。Legends, Icons & Rebels: Music That Changed the World作者: Robbie Robertson,Jim Guerinot,Sebastian Robertson,Jared Levine出版社/メーカー: Tundra Books発売日: 2013/10/08メディア: ハードカ…

アル中病棟

続編が出ましたな。続編という感じでもないけれど。前作にも増して虚無感漂ってるなー(もちろん、笑えますよ)。でも、吾妻自身はこの世界を嫌っていないように思えてしまうのだけど。そして、後ろでまさにそんな感じの対談してる。自己破壊的な衝動を抱え…

立川談春独演会

前座の小春ちゃんは「目黒のさんま」。悪くなかってけどなんかずれてるよなって感じ。その後、師匠に雨の日にこの話はやらねえと言われていた。で、「かぼちゃ屋」に「大工調べ」。いずれも、以前聞いたことがあるものだが、いずれも与太郎の扱いが違ってい…

ディスタンクシオン

昔、読んだときは難しいと思ったが、原書とつきあわせて一段落一文なんてとこもあった(文学書かよ)、いま読むとまどろっこしい。もっと簡単に書けるだろと思ってしまう。 -社会的判断力批判 ブルデューライブラリー" title="ディスタンクシオン -社会的判…

SIGHT

反原発で特集を組み続ける心意気は買いたい。SIGHT (サイト) 2013年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: ロッキング・オン発売日: 2013/09/30メディア: 雑誌この商品を含むブログ (5件) を見る

リッチー・フューレイ

バッファロー・スプリンングフィールドの面々のなかでは一番地味な感じがするけど、ポコだってやってるし、最近の気分じゃカントリー・フレイバーの曲は最高というわけで、前者二つとソロを堪能する。Alive (Dlx)アーティスト: Richie Furay出版社/メーカー:…

春風亭小朝独演会

前座さんが「牛ほめ」。久々に聞くな。で、小朝師の「猫の皿」に「片棒」。お仲入りで曲芸が入って、「お札はがし〜牡丹灯籠」。ちょいと季節外れですが小朝はこんな感じでやるんですな。100両で主を売るところはもう少しとか思うのは、あっちのせいかな。小…

マーティン・スコセッシ・プレゼンツ「The Blues」:オールマン・ブラザーズ・バンドアーティスト: オールマン・ブラザーズ・バンド出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル発売日: 2003/11/21メディア: CDこの商品を含むブログを見る

今週はずっとオールマン・ブラザース・バンド。出先でお安く見つけたこのCDも、スコセッシはどんな選曲をしているのかと。ブルースという括りだと「エリザベス・リードの肖像」は入らないのか。また、解説のデュエインが死んで駄目になっていくみたいな書き…

談志最後の落語論

たしか、結城昌治は『志ん生一代』で志ん生に三語楼のうまさを語らせていたとおもうが、ここで談志は大円朝とは違った。権太楼、三語楼、志ん生の系譜を評価するんだな。その行き着く先がイリュージョンであると。 こんなことも書いてあった。逆も真であろう…

秋のソナタ

役柄の設定もあるがイングリッド・バーグマンの存在感がとてつもなくすごい。クローズ・アップを多用して、結構長回しで台詞をしゃべらせる。いや娘がピアノを弾く場面なんてスゴいでしょう。で、それが見事に二人の性格描写の対比になっている。娘役のリヴ…

方法としての構築主義

全編読了。他の論文がいわゆる「言説分析」だとすると、EMっぽい木下・緑山論文やある実践の可能性条件をも問うような佐藤(哲)論文やハッキング・ベースの石井論文は記述している水準が変わってくるよなと思ったら、赤川さんが終章で似たようなことを書…

アンドロイド演劇『さようなら』

最初にロボットで演劇をやるというとき、自分のなかにどこかしら小馬鹿にしているところがあって見に行かなかった。そもそも平田オリザの舞台をほとんどみたことがなかったというのもあるが。しかし、この素朴な偏見は私の考え方に反していた。そして、相田…

心身症と心身医学

解離を補助線に引くのなら、心身症を補助線に引くのもありだと思って読み始めたけれど、やはり成田先生らしくフィールドワーク的な色彩が強い。心身症と人格障害、とりわけ境界例はかぶりやすい。それはきっとそうなのだろうなと思う。で、アモンとマスター…

立川志らく独演会

前座さんが「権助魚」やって、中入り前は「佃祭り」。珍しくサゲまでやったのだが、正直言って、出来はイマイチな感じがした。で、中入り後はどうなるんだろうと思ったら、簡単に「ぞろぞろ」で神様の話をやって、夏の噺って花火の話をはじめた。あら、「た…