2013-01-01から1年間の記事一覧

解離する生命

この方、既にいくつか本を出されていたのですな。もう少し読んでみよう。 「このように解離という病理現象を考察していくうちに、解離と同じメカニズムの存在を仮定することで、現代に見られる多くの青年期の精神疾患が理解しやすくなるように思われた。広汎…

イリ・キリアン『East Shadow』

舞台が始めるとまず流れるのはある室内の二人を映した映像で、その映像に映った二人がやがて舞台上にあつらえられた「同じ」部屋に現れることになる。だから、二つのステージを見ているような格好になる。最初は映像のみなのだが、この映像にあらわれる二人…

プーシキン美術館展

思ったよりも点数少ないな。それなのにスゴい人。で、こう見ていくと、やはりミレーやコローのあたり、もう一つはセザンヌのあたりから転機を見出したくなるな。さて、この転機というのは連続的なものなのか、それとも断絶を含んだものなのか。

世界同時不況

先日、某日経で怪しげなコラムを読んだのでおさらい代わりに。リーマン・ショックのときの説明に加えて、世界恐慌、昭和恐慌、失われて10年それぞれの経緯やなぜ起きたのかが説明されている。石橋湛山はきちんと評価されるべきだな。世界恐慌を抜け出した…

けもの

LE KEMONO INTOXIQUEアーティスト: けもの出版社/メーカー: エアフ゜レーンレーヘ゛ル発売日: 2013/09/18メディア: CDこの商品を含むブログ (15件) を見る

知の歴史学

「何が真であるかということ以前に、何が真あるいは偽となりうるのかが問題になっている場面である。それを理解可能なものにするためには、新しい推論の習得が必要とされる。つまり、いかに推論するかを学ぶという種類の理解の仕方があるのである」(339頁)…

日本の悲劇

ここではカメラは絶対に動かない。長回しで家族の姿を捉える。一方、「家族」以外も映らない。しかし、家族は動いていく。ちょっとしたことをきっけかに歯車がどんどんずれていく。やはり仲代達矢はうまい。 http://intro.ne.jp/contents/2013/09/12_1925.ht…

シュルツ全小説

「春」も「ドド」も「第二の秋」も収録されております。 われわれの地方の第二の秋とは、各地の美術館に閉じ込められて死にかけている美が、とてつもなく大きな映写機を空に向けて映し出す病める蜃気楼なのだ。こうした秋は、詩によって人をたぶらかす旅回り…

方法としての構築主義

ちょうどハッキング日和ということで、まずはこの論文から。相変わらず、切れ味よくハッキングの議論の紹介とその実践的実例になっております。ご恵投ありがとうございます。方法としての構築主義作者: 中河伸俊,赤川学出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 201…

デリバリー談春

前座の小春ちゃんは「権助魚」。前より調子がよくなったんじゃないかな。で、談春師は「真田小僧」に「らくだ」である。「らくだ」はたんのうさせていただきました。

ガーコン落語一代

なんだかんだ言っても圓生にまつわる話が面白い。大変失礼ながら、私は舞台で歌を歌う人というイメージが強かった。勉強不足でげすな。寄席爆笑王 ガーコン落語一代 (河出文庫)作者: 川柳川柳出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2009/11/05メディア: 文庫…

何が社会的に構成されるのか

ループ効果ないしは相互作用種 「人間の種類の重要な特徴は、人間の種類がそこに分割された人に影響を及ぼすとともに、そこに分類された人が今度は逆に水から行動を起こし分類に影響を及ぼすことができるという点なのである」。「構成主義が人文社会科学に適…

フランシス・ベーコン展

二度目。私が来た頃はそれほど人もいなかったのに最後は随分人がいるな。ベーコン論はドゥルーズとかいろいろあるから、私は断片的な感想を。ゴッホが好きだというのは何となく分かる気がする。まず、ベーコンの絵においてその肉体は肉体以外の何ものも示さ…

ニューオーリンズ

というわけで、やっと購入。某連載を読みながらこの曲の聞き比べをしてみる。アラン・トゥーサンって人に曲を書く時と自分でやるときとでは随分感じが違ってくるよな。しかし、この秋は、ドクター・ジョン、アラン・トゥーサン、ジョン・クレアリーがやって…

忠臣蔵

いわゆる忠臣蔵とはちっとも関係ない。後に忠臣蔵と呼ばれる資料をつきあわせて、実際の「忠臣蔵」の様子をなるべく具体的に再現しようとしたもの、それが推理小説のようでもあり、まさに研究ってこういうものなのねって感じをただよわせて面白い。しかし、…

水の中のナイフ

映画館では初見。あらためて面白かった。だめな男たちは結局のところ同じことを繰り返してしまうのね。で、女はミステリアスな地位をあらためて確保できる。あのジャズは誰だろう。ナイフというのはその後のポランスキー作品にも頻出するアイテムですな。 水…

ものんくる

随分前にライヴを聞いたのをやっと購入。で、聞いている。飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたちアーティスト: ものんくる出版社/メーカー: エアフ゜レーンレーヘ゛ル発売日: 2013/05/22メディア: CDこの商品を含むブログ (7件) を見る

ザ・ビッグ・スター

最近、ブルースを押しのけてヘヴィロテの位置を占めているのがこれである。アレックス・チルトンというと、ボックス・トップスの方がイメージ的には強い。メジャーなヒット曲もある。しかし、この2in1けっこう気に入っている。一曲目、いきなりスティーブ…

立候補

源ちゃんが某論壇時評で紹介していたドキュメンタリー。あらためてそれ以上に書くことはないような気もするが、『A』(とりわけ2作目)を見たときのような、ちょっとしたカルチャーショックを受けた。なぜ、いわゆる「泡沫候補」はお遊びのようなパフォーマン…

ローズマリーの赤ちゃん

映画館では初見。以前みたときと違ってホラー映画なのにいたるところに笑える場面が散らばっていることに気づく。カサヴェテスはちょっとした余計なことやってそれが結構あとに効いてくる。あれ即興なんだろうな。また、それまでの作品に見られたようなちょ…

ポランスキー初めての告白

ゆっくり話してくれるので聞きやすい。これでいくと『反撥』は金のために作った映画で墓場まで持っていきたい映画は『戦場のピアニスト』なのか。まあ、たしかに自分の幼少時の記憶を再現した作品なのでしょうけど。れいの淫行事件はこれをみるかぎり、目立…

反撥

ポランスキーがポーランドを出て最初に作った作品。20年以上に前に見たので、姉妹のどっちがどっちに出ていたのか記憶が定かでなかったが、こちらがカトリーヌ・ドヌーヴでした。いや、瞳孔ひらいたおぼこ娘のカトリーヌやばいでしょう。ポランスキー自身…

谷文晁展(サントリー美術館)

「これは文晁ですな」というのは落語によく出てくる台詞だが、私は文晁を(少なくとも自覚的には)見たことがない。というわけで、こないだ文晁をやってることに気づいて本日。混んでるというほとではないが、けっこう人いますよ。わたしは日本画はとんと分…

大反転する世界

近所ので安かったので買って読んでみた。この教養あふれる本は専門書というよりは啓蒙書だな。藤原書店でかたく出すより、もっと読み手が得られるような出し方の方がよかったんじゃないかな。 大反転する世界―地球・人類・資本主義作者: ミシェルボー,Michel…

漁民の世界

以前、農村の構造を勉強したとき、あわせて漁村の勉強もしたいと思ったのだが、漁村の方がより水平性が高いが基本的には同じという程度の知識でしかおさえていなかった。後は、土地持ってると強いらしいとか。この本にある程度出てくる。 近代以降も、漁村の…

シカゴ

シカゴと言えばこの曲かな。ブルース・ハープ(だけじゃないけど)に注目。 しかし、オケがついてる劇場はやっぱりいいな。シカゴ [Blu-ray]出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)発売日: 2009/12/18メディア: Blu-ray クリック: 9回この商品を含むブログ (5件) …

ル・コルビジェ展

しかしゆっくり見ている暇がなかった。

ニューヨーク・ニューヨーク

シナトラで終わるのはよいね、

アラン・トゥーサンなど

Songbookアーティスト: Allen Toussaint出版社/メーカー: Rounder / Umgd発売日: 2013/09/24メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見るモア・ヒッツ・バイ・シュープリームス/シング・ホランド-ドジャー-ホランドアーティスト: ダイアナ・ロス&シュープ…

ラッシュ

アメリカ的な音をしながら実はカナダ出身というミュージシャンはけっこう多いのだが、ラッシュはトロント出身なんだな。後日手近に見つけたラッシュのこれをすっごい久々に聞いてみた。こいつはいかにも80年代的な音ではあるが、このバカテクは聞いていて…