コフートによれば、エディプスコンプレックスないしは去勢不安は、基本的に次のように説明される。すなわち。「われわれは自己対象の失敗と自己の構造欠陥という原因-結果の連鎖を見いだすのである」(19-20頁)。母親自己対象が気持ちを静めるような共感的な自己対象環境を与えることができないがために、たとえば、突発的な不安の出現の機先を制するために母性的な女性の存在を必要とするようになる(だから、あんなに簡単に母性的な女性にだまされやすいのか)。他方、父親への性的願望は意識外に保たれる。うーん。ここからどういう含意が汲み取れるのか十分に分からない。
- 作者: ハインツ・コフート,笠原嘉(監訳),本城秀次(監訳)
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1995/02/10
- メディア: 単行本
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