2012-01-01から1年間の記事一覧

Traveler

ドブロー奏者のジェリー・ダグラスの新作、多様な共演者もあってそれほどカントリーくさくないから、アリソン・クラウスとかに縁のない人でも聞きやすいのではないかと思う。日本盤だとボーナストラックが3曲もついてて、そのなかにはビル・フリーゼルとの…

和辻倫理学を読む

夏にいくつか読んだ和辻先生を回想する式の和辻本よりはよっぽど面白かった。ただ、この本自体の評価はちょっと保留しておきたい。ただ、一読しただけでは、なぜいま和辻倫理学なのかはそれほど明晰ではないし、どうしても議論が強引な感じがする。熊野本は…

アウトレイジ・ビヨンド

一体、この映画をどう表現すればよいのだろう。武みずから『アウトレイジ・ビヨンド』とつけるのだから、当然、前作の上を言っている自信はたっぷり。まず、注目するのはあの顔だろう。いささか無理がある感じもするが、あれだけの顔をいまみせられるのはさ…

モスクワ・エレジー

ソクーロフがタルコフスキーに捧げるドキュメンタリー。凄いと思ったのは、彼がタルコフスキーの映画から引用する映像が、すべてといっていいくらい他の作品を連想させることだ、さらにはタルコフスキーの生を。これでタルコフスキーを見る楽しみがまた増え…

Tudo Ben

甲州街道じゃなくてももう秋なのに、これはいい。ジョルジュ・ベンのカヴァー集なのだが、選曲が抜群。Tudo Ben: Jorge Ben Coversアーティスト: Jorge Ben出版社/メーカー: Mr Bongo発売日: 2009/07/07メディア: CDこの商品を含むブログを見る

戦国の作法

いや、この本、ものすごく面白い。まずは、「言葉戦い」。武士の名乗りから始まり、中世の村の紛争解決。ひいては、自分の子ども時代まで。「お前のかあちゃん出べそ」とか悪口は歌と化してましたな。それから、身代わり。『ホモ・サケル』を思い浮かべてみ…

今月も景気判断下方修正

要するに、消費税増税が決まってからずっと下方修正が続いているということなのですな。誰も問題にしないのかな。

Joy1.5

を今頃になって聞いている。しかし、しまった。よりによって今夜になって今週が「山下達郎のシアター・ライブ」の再映期間だということを思い出してしまった。もう間に合わないよ。また、見逃してしまった。 Ray Of Hope (初回限定盤)アーティスト: 山下達…

メリエス『月世界旅行』

ヒューゴの冒険の続きか、なんとメリエスのドキュメンタリーに、メリエス『月世界旅行』のカラー版。『月世界旅行』にカラー版があったなんて知らなかった。しかし、この世界はなんかいまの映画とは別世界のような気がする美しさだ。 月世界旅行&メリエスの…

ついに出たリンチ本翻訳

そうだ。この本、あげとかなくっちゃな。その筋では必読でしょう。 エスノメソドロジーと科学実践の社会学作者: マイケルリンチ,水川喜文,中村和生出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2012/10/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (23件) …

マルグリット・デュラスのアガタ

デュラスが映画を作っていることは知っていたけれど見るのは初めて。小説の朗読に映像がかぶさる(逆ではなく、この表現が正しいと思う)。映像は朗読と関係があるようなないような。ただ、映像そのものがキレイなのでこれがみれてしまう。ときどき眠くなる…

こんなものが出ておるではないか?

ぴあ Special Issue ~山下達郎“超"大特集号~ (ぴあMOOK)出版社/メーカー: ぴあ発売日: 2012/09/26メディア: ムック購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (12件) を見る さて、この3枚組はどうしたものか。OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜(初回限…

TO KILL A MOCKINGBIRD

仕事がはがどらないのでつい見てしまった。馬鹿と言われようとこの映画なぜか好きなんだよね。子供たちは神話の世界に触れながら生きているが、とてもやさしい父の生きる世界のことはよくわからない。それでも、父の生きる世界を垣間見るような機会がありや…

立川志らく独演会

なんだか談志が死んでから志らくの会にも人が集まるようになったみたい。最初に、「あくび指南」と先代の金馬が懐かしい「居酒屋」(ちなみに、この話は先代の金馬のオリジナルだったはずで)他の人が演るのを聴いた記憶がない。それをデフォルメしてやる。…

愛の残像

仕事帰りに一本。これも白黒映像や構図がとてもきれいなんだけど、ガレルの映画って、なんだか映画としてはいまひとつ自分にはまらないんだよな。なぜだろう?

スケッチ・オブ・ミャーク

映画のできはどうでもいいから、とにかくこの音楽を聴きたいと思った。そして、映画以上に、歌、歌う場面やおばあちゃんの語りがよかった。 スケッチ・オブ・ミャークアーティスト: Blue Asia出版社/メーカー: ウ゛ィウ゛ィト゛・サウント゛発売日: 2009/07/…

天下統一と朝鮮侵略

この本、とうてい要約しがたいが、豊織政権への見方は確実に変わるはずだ。しかも、1975年間の小学館『日本の歴史』を底本としているという。いったい、この間に、われわれはこの時代に対する見方をどれだけ変えることができたのか。しかし、オームスは、こ…

夢売る二人

西川美和の新作。いろんな意味で面白い。ちょっと長い感じもするけど、ストーリーの構成上仕方がないかな。でも、前作とはかなり作風変わってる。とりわけ、アラサー、アラフォーの女性がどんな反応するのか知りたい。以前、30過ぎると女はすきま風が吹く…

イニスフリー

いや、映像がきれい。ここが『静かなる男』のロケ地だったんだ。その面影と人々の記憶、そして「変わらぬ」(?)暮らしぶりをカメラが捉える。村の集いが次第に盛り上がっていく様とかとてもいい。見ているだけで心が和んでくる。ジョン・フォードは必見。…

絀川ビレッジ

いくら落ちぶれても、あるいはのし上がっても百姓の身分というのは固定してものであり、またそれが争いのタネにもなった。 結論を述べるとすれば、身分による区別と身分によって生み出される区別は、�川期を通じて村落生活の不可欠な部分であった。事実上土…

市会だより132号

ふだん読まない市会だよりを読んでしまった。呆れた。議員提出議案って全部意見書じゃないか。それも、尖閣、拉致問題、外国資本による土地売買って、みんな国政レベルの問題じゃないか。こんな意見書市議会で採択してどんな意味があるのだろうか。それも説…

ドキュメント灰野敬二

灰野敬二の生い立ちから語られる彼の音楽活動の遍歴。しかし、面白いな−、あの楽譜。フレッド・フリスとの出会いが一つの大きな契機になってるんだね。http://www.doc-haino.com/ http://blog.goo.ne.jp/googoogoo2005_01/e/f7c576f6983381b6f010073bb7125c49

徳川ビレッジ

オームスは徳川期の村と惣村のあいだに分割線を入れたいんだな。ターニング・ポイントは庄屋の指名にあるようだが(97頁)、私にはこれが既存の体制の制度化に思えるのだが、その程度では済まないということなのだろうか?階級と身分の語法の差異がそして、…

サムライとヤクザ

武士道と任侠道の形成と変遷過程をたどった本かと期待したら、そういうタイプの本じゃなかった。イマドキノ若者を考えるにはよい素材かも。「任侠道?そんなものは俺にはねぇ。俺はただのケチな人殺しだ」。 サムライとヤクザ―「男」の来た道 (ちくま新書)作…

一揆と戦国大名

藤木本読む前に、これ読んでおけばよかった。そしたら、藤木本をもっとすらすら読めただろう。しかし、これだけ新しい(といっても、かなり以前から分かっていた)ことが、手軽に文庫本で読めるようになっても日本史の教科書は書きかえられないのだろうか?…

ボブ・マーリー

久々に、夜な夜な映画、前半かかなり立ち入ったボブ・マーリーの少年期まで証言で辿ったドキュメンタリー、それから、アイランドとの契約の話が出てき出、ボブ・マーリーがのしあがっていく過程が描かれる。やっぱりボブの映像がスゴイ。しかし、こんなにジ…

シスター・スレッジ

これもライノ買いした一枚。ナイル・ロジャース&バーナード・エドワーズ組のプロデュースした作品もあるからな*1。BEST OFアーティスト: SISTER SLEDGE出版社/メーカー: ATLAN発売日: 2004/06/01メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログを見る *1:W…

戦国社会史論

やっと読了。以下、メモ。 戦国期における大名裁判権制度でも当事者主義の原則が貫徹しており、この「近所之義」の限界をこえたとき、当事者がこれを大名裁判権に委ねる。「在地領主層は、彼ら相互間に発生した相論を、大名裁判権に委ねる以前の段階で、在地…

外道

オリジナル・メンバーはギターの加納秀人だけとはいえ、日本のロック史に残るバンドはやはりみておきたい。いやー、噂のあのかっこしてバディ・ガイばりにステージから降りてきましたよ。んー、アツイ。しかし、近頃、自分のハード・ロック体力の限界を感じ…

ルル

ついライノ買いしてしまった一枚。ルルの曲っていくつかのヒット曲しか聞いてなかったし、エルトン・ジョンとデュエットしてたとかいうイメージしかなかったから、こんなにソウルフルな歌い方をしてるとは知らなんだ。From Crayons to Perfume: Best ofアー…