SIGHT

　発売延期して選挙結果を待ってどんな特集が組まれるのかと思いきやそのタイトルからしてがっくり。「総選挙で自民党は勝ってない」。そう思ってる人はたくさんいるよ。中身も、面白い話もあるけれど、少なからずは、既視感があり、それから、デタラメ言うなって話も多い。消費の落ち込みが増税の影響以外にもあるというなら、それが何かをはっきり説明してくれよ。この解散はどう考えても民主党との妥協の産物だよ。なぜ民主党が直前まで主張していた増税を引っ込めたと思う？で、どっちにも責任がある消費税の位置づけがあいまいなままアベノミクスが争点になったんだ。また財務省と手打ちができたから増税の期限を切ったのではないか。黒田日銀総裁は極めて可能性は低いと言いながら、増税しないときの国際暴落のリスクについて語り始めたよ。軽減税率は公明党へのお土産というだけでなく利権の温床だよ。しかも、野党の立ち位置が曖昧だから集団的自衛権とか改憲とかになると攻めきれない。選挙自体がなれあいだったんだよ。政策立案能力のない地方議会の惨状を見てくれよ（まあ、国会も似たようなものかな）。そして、そもそもここに選挙結果を見なければできない話がどれほどあるのか正直のところよく分からない。
　

SIGHT61号 2015年 04 月号 [雑誌]: ロッキング・オン・ジャパン 増刊