トマ・ピケティの新・資本論

 ま、『21世紀の資本』とあまり関係はないけど、短いから簡単によめるし、フランスやEUの事情がわかって便利な本ですね。教育優先地区の小学校低学年の一学級の児童数を22名から17名にしたところ効果があった。所得税と異なり、資産所得はほぼ全額が共通の税体系からはずれている。購買力を高めるためには付加価値税(VAT)を引き下げること、社会保障目的のための付加価値税は正解ではない。でも左派は上げちゃったのね(日本の消費税にあたるものですが性格はかなり違います)。むしろ、あらゆる所得にかぜいすべきだ。大学のガバナンスは財源の多様化と閉校して段階的な自律をめざすべきである。週三五時間制は導入の時期が悪かった(これは日本に置き換えるとどうなるでしょう?)。金融危機に際して銀行に公的資金を導入したのは正しかったが、あわせて銀行規制もすべきだった。富裕税の上限税率。親の所得とは無関係に子どもについて控除を導入しろ。

トマ・ピケティの新・資本論

トマ・ピケティの新・資本論