アウトサイダーズ

 新版が出てるんですね。ただ、これも原書必須。訳は読みやすいけど訳語は吟味する必要がある。

集団の合意に基づく規則に則って生きることが期待できない人物:アウトサイダー
 逆の判断も可能、オマエこそ。規則の多様性、法からインフォーマルまで。執行者の多様性:特定機関から万人。執行されない規則。 どれだけ「外部」に位置することになるか、どこまで許容されるかされないか。

逸脱の定義;
統計学的、
・(精神)疾患:
・医学的比喩(社会病理):準機能/逆機能〜どこに準拠するかで政治化
・集団規則への順応の失敗:準拠集団は?
  違反に説明を与えるために、性格や生活状況、経歴が追求される
逸脱は社会が生み出す。他者の反応をもって決まる。「違反者」:「逸脱行動」に首尾よくレッテルを貼られた人物のこと。
逸脱は他者の反応の結果、だから無謬とは言えない。逸脱はある社会集団とその集団からの規則違反者の社会的交渉の産物である。
反応は多様:撲滅運動、誰によって犯され誰が被害を被ったか、特定の人物に集中しがち。
 たとえば、少年非行と階級。事後的にだけ執行される場合:未婚の母。
逸脱行動は反応行動も含めた過程の産物:規則違反行動/逸脱。
特定の集団によって組織される規則は、必ずしもすべての構成員が妥当と考えているものとはかぎらない:プロフェッションとしての医療。
自分たちの規則を他人に押しつけることができるのは誰か?規則の適用は社会の政治的過程の一領域。

逸脱までの各段階のシークエンス。
 経歴の条件依存性:無知。動機と関心の発達、下位文化への参与の学習。対面的相互行為による誘導。
 逸脱行動の安定型の確立の方法の一つは「逮捕」されて公然と逸脱者のレッテルを貼られること。公的アイデンティティの決定的な変化。逸脱者の主要的地位特性と副次的地位特性、逸脱者の支配的地位と従属的地位;
 逸脱者への封じ込め、因習的集団への参加の拒否。公の反応から生じる。逸脱者は不法なルーティンへ。非常習者の理解を得られない逸脱集団への加入。

アウトサイダーズ―ラベリング理論とはなにか

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完訳 アウトサイダーズ:ラベリング理論再考

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Outsiders (English Edition)

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