2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

グラノヴェター「弱い紐帯の強さ」

この高名な論文をようやく今頃になって院生と一緒に読んだ。面白かった。もっと早く読んでおくべきだった。 まず、二人が仲のいい友だちであればあるほど、この二人に共通する知人・友人も多いということは経験的に言える。つまり「AさんとBさんの間の紐帯が…

守田志郎『日本の村−小さい部落−』

ここまで読まなくてもいいかというのもあるのだが、現在進行形のお仕事のためのお勉強に読む。この本、かつてはかなり知られた本だったらしい。ボクは思想の科学研究会の『共同研究集団』で知った。守田の一連の著作は、農文協から再刊されており、もとは朝…

細野晴臣編『地球の声』(1989)

この正月は、たまたまセコハン屋で見つけた『地球の声』という細野晴臣編集の8枚組のワールド・ミュージックのコンピレーションをずっと聴いているのだが、これが結構気に入っている。でも、ブックレットはおろか解説すらついておらず、それぞれの楽曲(邦…

水俣学

とりあえず三冊とおして読んでみた。スタイルとしては水俣フォーラムがやってることに似てますね。知らない知見もあり、そうした意味では興味深く読めた。いちばんぶっとんでるのはやはり石牟礼さんの「ヒロム兄やん」の話でしょう(第3集)。色川さんが『水…

シネマ ジャック&ベティ

(旧)関内アカデミーに続いてここもつぶれちゃったの?と思ったら、あら、こんな経緯で復活してたんですね。応援したいのでこっちに戻ってきたときになるべく行きますよ。 http://www.cinema-st.com/classic/c001.html

水俣を書くのに、私は解剖をみせていただきましたから

80頁の石牟礼発言。伊藤比呂美が石牟礼さんに死にまつわる経験を尋ねていき、最後はご本人の死についてまで尋ねるという考えようによってはスゴイ本。でも、石牟礼さんなら平気で答えそうだな、という気も。この歌、ボクも好き。伊藤比呂美さんて熊本に縁の…

ノーマン・メイラーのみた911

最近なくなったノーマン・メイラーだが、911についてこんな感想を述べていたそうである。やはりこれも『en taxi』最新号から、坪内祐三のエッセイをまごびき。 世界貿易センターの惨事で死んだ三千人近くの人たちのことを考えるとき、わたしがいちばん悼むの…

プラグマティズムの起源

この本、面白そうだ。野口良平「内戦の遺産」(『en taxi』)で知る。しかし、ちょっとタイミングが悪い。 南北戦争は普通、北部人が連邦政府の存続と奴隷解放をかかげた南部人と戦った戦争だとされるが、メナンドによると、南北戦争以前はほとんどの北部人…