鏡と仮面

 まあ、ブルーマーの議論の発展系として読める。よく整理された本だとは思うんだが、この楽しくなさは何なのだろう?
名は体を表す。何らかの類として同定されることで位置づけを受け、一定の期待が伴う。この名付けや同定は持続的な過程である。このときの言語の役割。こうして引き出された行為は、自己により再評価を受けるが、この過程で他者の反応が考慮に入れられる。そこには、当然、期待とのずれが見出される。世界を失う疎外と再占有の可能性。コミットメントと同一化、自己占有。
 相互行為における自他の同定。問題状況における動機づけの特定。対面的相互行為では、無意識の反応も介在してくるので、互いの反応の判定がより重要な意味を持つ。空想の影響が入り込んでくる余地もある。相互行為では複数の構造が作動しうる。地位強要。上下、内外。会話の文脈の統制。執行機関の存在。相互行為のコントロール。申し立てと受容。
 アイデンティティの変容。発達。転換点:試練:誘惑・裏切り。制度化された地位移行。経歴。指導関係。転向(脱同一化)。局面。年齢による地位移行。メンバーシップの獲得によるアイデンティティの安定。アイデンティティの一貫性の感覚。メンバーシップ、準拠集団。特定の用語法。集団行為。世界。歴史。

鏡と仮面―アイデンティティの社会心理学 (SEKAISHISO SEMINAR)

鏡と仮面―アイデンティティの社会心理学 (SEKAISHISO SEMINAR)

 
シンボリック相互作用論の世界

シンボリック相互作用論の世界