経済学についての立ち入った話はないが、それは松尾さんの他の本を読めばいい。簡単には
・財政赤字を考えるときは一般会計だけでなく、特別会計の剰余金と日銀の黒字分も合わせて見よう。
・日本がギリシアはみたいにならないのは、赤字国債の発行額が国民の総貯蓄額を下回っているので、海外の投資家が買い叩こうとしても国内で買い支えることができるから。
・さらに、GDPの成長率が国債の利子率を上回れば必ず借金は返すことができる。必ず返済できるのだから、そのかぎりにおいて、借金は永久に返済を先延ばしすることができる。
話を戻すと、しかし、しかし、金融財政政策においてアベノミクスが他党に比べて一番マシで、どこをいじればいいかといった話をすると、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いじゃないが、猛烈な罵声を浴びせられたことがある。ネトウヨ、クソは殲滅、ごきぶり。で、アベノミクスは、ネオリベだとか、国家社会主義だとか分けの分からないこと言ってる。代案もないか、あっても定常経済。どうやって貧困問題解決するんだよ。短期的な経済成長と中長期的な経済成長の区別くらいしてくれよ。沖縄をめぐる話になるとネトウヨからパヨク呼ばわりされるが、屁理屈ごねようとする分だけヤツらの方がまだまし。この救いようのなさはどうしたものだ、というところにでたのがこの本だ。さて、どうなることやら。
不況は人災です! みんなで元気になる経済学・入門(双書Zero)
- 作者: 松尾匡
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: 単行本
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