天使の消えた街

 映画監督がある事件を映画化しようということで、その取材をして回る記者たちの取材をして回る一方で、自分も取材のタネになりかねないような娘の親権争いというトラブルを抱えている。そんな監督の取材して回る様子をすごく小気味よいテンポで描いて行くのだが、途中、あるジャーナリストからささやかれた情報とヤクをやりはじめたせいか、いつのまにか自分が犯人探しにはまっていく。この辺り、夢もまじえてうまく描いてるんだけど、なんでコイツに振り回されなければならないのだろうと思ってしまう。で、当然、脚本は書けない、事件も宙ぶらりん、映画の企画は中止、結局、何しに来たんだろうという感じで、イタリアに来てからできたかなり年下のガール・フレンドと海へ行く。いったい、これはなんの話だったんだろうと思いつつ、映像的には見せられてしまい、ダンテのネタも効いていて、なんだかんのと言ってあの最後のカットにいくところでオチはついてるんだよね。やっぱりうまいな。