デイヴィッド・カヴァーデール

 昔聞いたハード・ロックの周辺を聞いてみるシリーズ2回目はデイヴィッド・カヴァーデールである。完全にヘヴィメタ化する前のホワイト・スネイクならそこそこ聞いていた。そのホワイトスネイクとディープ・パープルとの間にデヴィカヴァのソロがあるというので聞いてみることにした。これがなかなかいい。ディープ・パープルのラストアルバムはリッチーが抜けデヴィカヴァとグレン・ヒューズのよりソウルフルなラインでこれも決して悪くはない作品を作って解散するのだが、ラインとしてはその延長上にあり、ハード・ロックにこだわらず、当時のはやりのイディオムを使った曲でソウルフルに歌い上げている。セカンドはさらに音のヴァリエーションが広がるが、個人的にはシンプルな1枚目の方が好きだ。かなり後にホワイトスネイクの合間にまたソロを出しているがこれも悪くない。デヴィカヴァがかんだ作品のなかではソロが一番好きだし、本人が楽しそうだ。
 で、それを聞きながら思ったのはいささかジャンルが違うからあまり比較してみることを考えなかったが、デヴィカヴァは案外とポール・ロジャースあたりに近いヴォーカリストなのではないだろうか?ということで、あえてここはジミー・ペイジと組んだザ・ファームで聞いてみることにし落手して聞いてみたらぴったし。この二人、音楽性はかなり違ってもヴォーカリストの資質としては結構よく似てるんだな。そして、久々に聞いてみたファームであるが、曲のできにかなりでこぼこがあるし、ジミー・ペイジのファンには物足りないだろうが、ポール・ロジャースのバンドとして聞けば決して悪くはないんじゃないかな。一曲目が好きだ。このラインでまだやってみる余地があったのではないかとも思うのだが、それを確認するためにはセカンドがどんなものだったか確認してみる必要があるな。で、考えてみれば、カヴァーデール・ペイジになるのである。ちっとも面白いと思わなかったが。
 さて、同じようなラインを志向していたグレン・ヒューズもディープ・パープル解散後にソロを出しているのでこっちはどんな感じかと聞いてみたら、こちらは音楽的にはもっと統一感があってバックトラックは当時のAORを意識したような感じでホーンまで入っているのだが、ヴォーカルのノリがちっともよくないというか、わざと殺してるような不思議な感じの作品にしあがってる。結構シャウトも入る。何がやりたかったんだろう?手元にやってきたのは2枚組だったので2枚目にあるその後に出した音源も聞いてみたがこちらはちょっとアーシーなハードロックでシンプルな感じがいい。グレン・ヒューズのイメージってパープルとトラピーズ以外は薄いな。その後、どんな作品作っていったんでしょうな。
 

Whitesnake

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North Winds

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イントゥ・ザ・ライト

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Firm

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Play Me Out

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