デニス・ウィルソン

 お仕事上はなかなか苦い状況になってしまった今回なのだが、ほかのお土産はこれ。デニス・ウィルソンはビーチボーイズのウィルソン兄弟の末弟でドラマーで唯一のサーファーで、チャールズ・マンソンとも親交があったんじゃないかな。ビーチボーイズ時代の楽曲としては「フォーエバー」が名曲として名高い。ブライアンが来日したときに、「フォー・デニス」と言ってこの歌を始めたのが思い起こされる。結局、一番、長生きしそうになかったブライアンが未だに現役で頑張っているのは歴史の皮肉というべきか。
 そのデニス・ウィルソンがブライアンズの最初に出したソロ・アルバム。そもそも、デニスがソロを出しているということは知っていたが、ブライアンがほとんどすべてのボクにはさして関心がなく、レガシー・エディションが出てるなんてこともつゆ知らず、こんなのあるんだと「グッド・バイブレーション」のシングルCDとあわせてなんとなく買ってしまった。で、聞いてみたのだがこれがよい。しかも、こんなソロをだしているなんて。たしかに、ビーチボーイズの延長上にあるような作品なのだが、ちょうど『ペッソサウンズ』がそうであるように、なんとも陰のある音に仕上がっていて、そこにデニスのしゃがれた声が入るのは、ちょっとたまらないものがある。そういえば、デニスが最初に亡くなってしまったんだよなー。
 

パシフィック・オーシャン・ブルー(レガシー・エディション)

パシフィック・オーシャン・ブルー(レガシー・エディション)