ディルタイとフッサール

 ある連関を作り出したり表現したりするのがカテゴリー(範疇)であるが、中期では、実在的カテゴリーとしてあげられているのが「自己同一性」、「能動と受動」(相互作用)、「本質」(価値、意味、意義)ほかには「所有」や「力」。晩年の生のカテゴリーでは「全体と部分」、「時間性」、「表現」。相互作用はカテゴリーだったのか。
 ディルタイフッサールは本質的にすれ違っているということになるようです。「あらゆる生成の根柢には、その担い手というべき存在があり、そこにおいて生成が行われるということなのか、それとも生成こそ、その背後にあるものを尋ねることのできない究極のものなのかという問題である」(111頁)。

ディルタイとフッサール―20世紀哲学の源流

ディルタイとフッサール―20世紀哲学の源流

私はこの本を1000円で買ったらしいのだが、アマゾンでは随分高いよ。