立川談春独演会

 相変わらず通っている談春独演会。今回は、「へっつい幽霊」に「大工調べ」。「へっつい幽霊」って楽しい噺だよね。人間死んだところでその性根はちっとも変わりゃあしねぇーと。「大工調べ」というとボクはまず志ん朝のそれを思い出してしまうのだが、とくにあの棟梁が啖呵を切るところ、談春師のそれは、大家の因業さと与太のちぐはぐな感じがよりデフォルメされている一方、棟梁が啖呵をきるところはやはりちょっとした見せ場になった。やっぱりここはうまい人がやると聞いていて気持ちいい。でも、下げまではやらず。あとは、マクラによれば、師の父は職人だそうで、口の悪いのは父親譲りだってことが自分と同じというのは、どうでもいいことだけど、発見ではあった。