平田清明『市民社会と社会主義』

 個体的所有のおさらい。私人と個人は異なる。「「個人」とはたんにバラバラな人間であるのではない」(137頁)。「個人は、共同体の始源的存在を前提にするのである。そして、この私的な、つまり排他的な個人は、直接に相互に対立しあいながら、じつは、最もひろく、また最もふかく、相互に依存しあっているのである」(136頁)。
「労働者は、おのれの奪われた個体性を奪いかえし、おのれが始源において保有していた「個体的所有」を、そして後に私的所有のもとでおおいかくされた「個体的所有」を「再建」することを、当然の要求としていく」(144頁)。

市民社会と社会主義 (1969年)

市民社会と社会主義 (1969年)

 なんだか学部生になりたてのころ読んでたような本ばかり読んでるのだが。