東京公演の保険に買った名古屋公演。ここでは、毎度の地方公演にありがちな、東京バレエ団の二つの作品と挟むかたちで、ギエムの「two」と「ボレロ」が用意されており、プログラム的には「ライフ・イン・プログレス」とは格段の差。とはいえ、東京バレエ団の舞台は東京で見ていたよりもよくなっていたように思う。ギエムの「two」はこれまでに二回見ていると思うのだが、これまでのストロボ(だと思っていたのは勘違いだったようで)とは違って、ライティングが陰影だけで姿を薄し出すようになっていて、前よりも体をどう使っているのかがはっきり見えた。ある意味、最後にネタを明かしてくれたということかな。それであらためてギエムというひとのすごみを感じたよ。同じく三度目の「ボレロ」もう作品全体というよりギエムの体の動きばかり見ていたよ。残念、もう生では見ることができないのか。Felicitation! いつも安い席でしたが、この10年余で少なからず見る機会をもらった。ギエムとピナについては自分が定職につけたことの幸いを感謝しないわけにはいかないだろう。
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