きれいに整理された読みやすい好著。ただ、「ハイエクの経済思想」と銘打つわりには、ご本人がはじめにで書いているとおり、社会主義経済論争も、体制選択の問題も論じられないという意味では、あんまり経済思想っぽくない。しかも、最後の2章は情報社会論と今西進化論とをそれぞれ接続させようとした章でそれはそれで野心的だが、むしろそれまで積み重ねてきた議論を活かせていないように思える。時間があれば、この続きの感想を具体的に書きたいが、まず読後の第一印象だけでご勘弁。
- 作者: 吉野裕介
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2014/03/25
- メディア: 単行本
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