このドキュメンタリーのことを聞いて、まず最初に思い浮かべたのは先日のボズ・スキャッグスの公演のことだった。一曲だけソロをとったけどバック・シンガーが迫力があってうまいのだ。で、それを聞きながら、バンドについてくるたいてい黒人で女性のバック・シンガーって歌うまいよなっと思っていたら、そのドキュメンタリー。
黒人のバックシンガーというと早速、思い出すのはレイレッツにアイケッツ、だが、それ以上に、フィル・スペクターといえばという感じのダーレン・ラヴがバックシンガーとしてここまでひどい扱いをされていたとは知らなんだ。となる前に、話は黒人バック・コーラスが出てきて、それまでの白人バック・コーラスを一掃してしまったと。イギリス人が彼女たちを使うようになってより自由にやらせてもらえたと。
ストーンズの「ギミー・シェルター」であの強烈にバックで歌っているのは、レイレッツのメンバーだったメアリー・クレイトン。彼女がニール・ヤングの「サザンマン」のアンサー・ソングであるレイナード・スキナードの「スウィート・ホーム」のバック・コーラスの話を旦那にすすめられて引き受けたというのは面白い話(あの歌詞は微妙だ)。
アイケッツのメンバーで「ブラウン・シュガー」のモデルと言われるのはクラウディア・リニア。近年のストーンズのツアーで歌っていたのはリサ・フィッシャー。で、ドキュメンタリーのなかで様々なミュージシャンが彼女たちに敬意を払いつつも誰が言ってたっけ。何かが足りない。前述の3人のうち成功したのはリサ・フィッシャーのしかも一枚だけ。マイケルと共演するはずだったジュディス・ヒルはバック・シンガーをやりながらソロで成功することを夢見ている。というわけで面白いドキュメンタリーだった。あと、この映画には出てこなかったけれど、アイケッツということではP.P.アーノルドを忘れてはならない*1。
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*1: ファースト・レディ・オブ・イミディエイト+3(K2HD/紙ジャケット仕様)