柳家喬太郎独演会

 たまたまチケットをいただいたので初喬太郎。前座でさん弥さんはなにやったけ。マクラは思い出せるのに。あ、「雛鍔」だった。で、喬太郎師匠の方は、中入り前は「転宅」、中入り後は新作「稲葉さんの大冒険」というのかな。話す調子はいいけど、この人、純粋に江戸前でやろうって人じゃないんだね。
 転宅では、泥棒とお妾さんの一人語りをそれぞれうまく仕草を入れて随分と引っ張った。この辺、荒唐無稽なとこなんだけど、それをあれだけ引っ張って笑わせるのはなかなかのものではないか。ただ、噺の肝心なところは現代語風にするんだよね。
 新作の方は、毎日同じような生活を過ごすのが好みという人もいるものでというところから、本題に入っていったのだが、でも、聞いてると世の中には気にしいな人もいますよね。それから、余計なお節介が好きな思いこみの強い人もいますよね。という、キャラ立てが噺の骨格でそれぞれのキャラがかなりデフォルメされている。考えたら、転宅でもキャラがかなりデフォルメされてたな。
 ただ、そうすると、どうしても荒唐無稽な感じが目立ってしまうので、わたしゃイマイチついていけなかった。会場は大爆笑でしたが。もうちょちと落ち着いた噺をするとどんな感じになるのでしょう。
 

柳家喬太郎 名演集1 寿限無/子ほめ/松竹梅

柳家喬太郎 名演集1 寿限無/子ほめ/松竹梅

柳家喬太郎 名演集2 金明竹/錦木検校

柳家喬太郎 名演集2 金明竹/錦木検校

本も出しておるのですな。