これをクリムト展と呼ぶのは詐欺だと思う。だって、クリムトの作品の大半は習作や複製で、目立った作品のうち二つは愛知県美術館と豊田市美術館の所蔵だ。これじゃあ、クリムト見たって感じがしないよ。あと、私はクリムトを見るとどうしてもエジプトを連想してしまうのだが、ここじゃあ、日本文化の影響だけが指摘されてるな。ま、これも言われてみればそうか。ただし、これが「クリムトと分離派展」というのならそれなりに面白い。家具なんかも展示されてるし、でも、エゴン・シーレはなかったな。
ちなみに、クリムトや分離派を支援したウィトゲンシュタインという人はあのウィトゲンシュタインのパパらしい。分離派の運動もヨーロッパのなかでも特異なウィーンのなかで起こった運動と考えてもよいのだろうか。
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