政権の正統性と政策の正統性
自民党が数のうえでは圧倒的な勝利をおさめたといっても、それは選挙制度上の正統性なのであって(なによりも単純多数で決まる小選挙区制のおそろしさ)、投票率と得票数を見れば、必ずしも自民党が全面的な支持を得たわけではないということは数字を見れば明らかなことである。むしろ、敵失が大きいな。しかも、選挙後まで。ということは、とうかそれ以前に明らかなのは、必ずしも自民党の政策が必ずしも国民に支持されているとはかぎらないということである。たとえば、脱原発はすでに無視できないくらいの支持者を得ている民意だと思う。でも、財界には違った思惑があるよね。だからこそ、民主党よりは自民党支持に回った。この段階で「未着工原発の凍結方針白紙」というのは如何なものか。地方じゃ、脱原発を言って回った自民党候補がいたという話も聞いてるよ。自民党は政権を長生きさせたければ、いまこそもっと民意を聞くべきだし、選挙が終わったいまこそ有権者は自らの意志を積極的に明らかにすべきだと思うのだがどうなのであろう。私は、経済政策(ただし、条件付き)以外にポジティヴに評価できるポイントを見いだせない。脱原発派はもう一度立ち上がれるかな。私が思うに、ここで問われているのは、単に個々の政策ではなく、すでに代表的性格を失いかけている政党政治、ないしは議会制民主主義をわれわれがどこまで守れるかということだと思う。
絶賛、上映企画中。これで予習を。