国家債務危機

 前半は、国家がデフォルトを引き起こしてきた歴史が振り返られこれはこれで勉強になったけど、現代を考えるうえで具体的に意味を持つものとは思えないな。で、現在の話にしても、健全な債務は政治的問題であると述べられる一方、経済成長は不可欠であると述べられ、この辺あまり踏み込めてないというか、踏み込めないのではないかという印象のまま、望ましい将来像が語られる。この人、今回のフランス大統領選にどうのぞんだんだろうと思ったら、サルコジのブレーンやりながら今回はオランドを支持したのですな。

国家債務危機――ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?

国家債務危機――ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?

 いずれにせよ、読んでも読まなくても、「将来世代につけを回さない」とか言いつつ、たれながし予算と公務員削減と増税というよく分からないセットが進行しつつあるこの国、大丈夫という思いは変わらない。
 
しかも、16日、17日は報道各誌が財務省への忠誠を示す日だったようですな。東京新聞だけ論調が違う。
http://mainichi.jp/opinion/news/20120616k0000m070092000c.html
http://www.asahi.com/politics/intro/TKY201206160603.html?id1=2&id2=cabcagbh
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120616-OYT1T00099.htm
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO42669370W2A610C1EA1000/
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120617/plc12061703050001-n1.htm
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012061602000085.html