いやー、スゴイ。これまた10年以上前に見たもので、記憶をたどると、トラウマもので、その反動としてニヒリスティックにファシズムへというようなストーリーが基本線だったように思うのだが(これに後述の洞窟の比喩が重なるオチがある)、あらためて見るとまずカットがきれい。それから、プラトンの洞窟の比喩がとてもうまく使われてる。たとえば、主人公をファシズム組織の加入へと誘うのは盲目のイタロだ。また、主人公が暗殺しなければならないのは、洞窟の比喩を彼に講義してくれた教授であり、教授とその妻には自分がファシストであることがあっという間に悟られてしまう。そして、結末の---。しかし、この映画、まだまだ見返さなければ要素がいくらも隠されているように思う。やっぱり昔のベルトリッチはスゴイ。
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