なぜか見ながら田中美津のことを考えていた。個人的には日本の68年が生んだ最高の到達点は田中美津ではないかと思っているのだが、それはともかく、この映画では、バリケードの内側の全共闘の実態ないしは限界が、性差の問題という形で見事に取り出されているように思えた。バリケードの内側にいる彼女が「容器」になるというとき、それは革命の容器=道具になるっていうことを暗示しているように思えるのだが、そうすると革命の主体として立たない全共闘と、別の風景を生き強姦して遊んでいるような学生くずれがなぜかそれを容易に乗り越えてしまうという対比がなんとも面白く、なおかつ、その学生崩れとそのパパママとのエピソードが出てきたり、学生崩れどもが最後はナチスの格好をして国会議事堂前に現れたりして、これはなんなんだという感じで、おちょくってみせた構図がさらにパロディーになってるみたいで、よくわからんというか、面白いというか、なんかそんな感じでした。
いつの間にか赤PがDVDになって、もう廃盤になってる。
- 出版社/メーカー: CCRE
- 発売日: 2009/02/27
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