本当はこの本をしこしこ読んでいるか、すでに読了しているはずなのに、いろいろあって、仕事の合間に別のことをするに到っている。でも、少しぐらいは読み続けておかないと、次のアタマの切り替えに時間がかかってしまうというわけで---。分析/総合の区別はこんな風にコミュニケーションにかかわるわけね。
分析/総合の区別はわれわれが持っているコミュニケーションの能力を説明した。それによれば、コミュニケーション能力は、共通の言語枠組みをなす分析的真理が習得され共有されていることに依っている。この区別無しには、われわれの間に共有されている言語に関する理解はまったく不可能になるのである」(71頁)。
で、クワインはと言えば、
すでに見たように、必要ないし十分条件を表現する規則や基準の適用という概念を用いて言語使用を説明することができる、という見解をクワインは退ける。いかなる状況においても語がどのように適用されるべきなのか、を決定している規則や基準などわれわれは持っていない。新たな場合に概念をどのように適用すべきなのかに関する判断は、その概念に属する事物に関する確立された信念だけではなく、理論体系の中の関係する部分における全体的な整合性や単純さに関する考慮、をも反映しているのである(74頁)。
- 作者: クリストファーフックウェイ,Christopher Hookway,浜野研三
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 1998/01/01
- メディア: 単行本
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