「版」の誘惑展(名古屋市美術館)

 版画にかぎらず、版のイメージから連想される作品を集めてならべていったもので、冒頭からジョン・ケージの版画があるわ、鏡を版木に利用した作品とか、人型を使った作品、網膜を印刷媒体に見立てた作品等々、様々な「版」が展示されるなか、版の逆をいくような河原温Todayシリーズみたいな「版ならざる版」まであったりするから、これは面白い。でも、いちばんボクの眼をひいたのは、やはり赤瀬川原平の「偽千円札」(《復讐の形態学(殺す前に相手をよく見る)》)や「零円札」だった。いやー、これがあれなんですね*1。あわせて、一般展示でも赤瀬川原平の作品が展示されてます。60年代の作品なんて残ってると思わなかった。

http://www.art-museum.city.nagoya.jp/tenrankai/2008/han_yuwaku/