最近この雑誌を買うと最初に読むのは高橋源一郎の「世界の中心でなんか、叫ぶ」だ。『週刊現代』の連載とはかなり感じが違う。やはり読み手の層を意識して書きわけてるのかな。で、最新号も「あっ」て感じ。ちょっと前にコウダクミのとある発言が問題になり、たしかにそこだけ聞けばひどい発言なわけだが、そもそも興味がなかったのでボクはまともにこのニュースを把握しておらず、それが「オールナイトニッポン」でなされたものだということすら気づかずにいた。
高橋源ちゃんが問題にしているのは要するにこういうことだ。この発言の出所は「オールナイトニッポン」だろ、昔タケシはあそこで何を言ってた?君や君の周囲にはそんな感じでバカなことを言ってるヤツはいないか?そういえば、うちのチチハハも実家へ帰るとときどき中国や北朝鮮のことで無根拠な差別発言してるよ。で、「ろくに事情も分かってないことについて、あれこれ言うもんじゃないよ」とかやってるのだ。といいつつ、そんなボクにスキがないかと言えば、これも怪しいかな。
ところで、そんな偏見がまかりとおるのが「ムラ」社会だ。おバカな発言をするやつも、それに群がって発言を叩く連中もそれぞれ「ムラ人」ではないのか?でも、源ちゃんは「だから---」とは言わない。これをやると、もう一つのムラを作ることにもなりかねないし*1。で、こう言うのだ。
おれが望むのは、誰がなにをいってもかまわない社会だ、要するに、「ゴミ」や「クズ」や「おバカ」の生産を許す社会なのだ。
といって、放っておけってことではない。やっぱり変だってことは指摘しなくちゃならない。だけど、
ネットの「暴言」を燃やしてはならない。「暴言」を燃やすということは、あんたたち自身を燃やすことなんだぜ。
って。
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