ちょっと確認のためにこの本を読んでみた。著者は『世界』初代の編集長であり、戦後民主主義の立場から論陣をはり、丸山眞男「超国家主義の論理と心理」ほかを世に送り出したことで知られている。この本は、哲学科出身の著者が山本有三の依頼で書き上げ、新潮社『日本少国民文庫』の倫理を扱った巻として1932年に公刊されたもの。古いとか理想的とか言うこともできようが、だとすれば、われわれがどっぷり浸かっている社会を一歩退いて眺めるためにはまだまだ使い勝手はあるように思う。最後におかれるエピソードなんていまだによくある話しではなかろうか?
- 作者: 吉野源三郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1982/11/16
- メディア: 文庫
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