話が進めば進むほど、ピケティの話とか関係がなくなっていくな。賃金所得の格差の問題を指摘するのはよい。でも、話はそこからアベノミクス批判に進んでしまう。しかし、ピケティがより問題にしているのは資本所得の格差だ。資本税のいきなりの導入は無理でも、日本の現状がどうなっていて、資産にどのように課税していけばよいのかとか、ピケティが重視する教育についてどう考えるとか、もっとピケティに寄り添って立ち入った政策的な話もできるはずなのだが、最後は行き過ぎたインフレを批判することに。でも、ピケティは来日したときに、金融緩和自体は批判してなかったよ。さらに、賃上げもと言ったのだ。
- 作者: 竹信三恵子
- 出版社/メーカー: 金曜日
- 発売日: 2014/12/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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