小沢昭一がめぐる寄席の世界

 今日はちとくたびれているので昨日買い込んできた小沢昭一のなかからこの本を。冒頭は同じく正岡容門下の米朝との対談から。それからいろんな方と。小沢昭一は四代目の小さんも聞いているんだな。この先々代の小さんや大圓朝よりうまいと言われた4代目橘家圓喬の口跡(録音が残っているけれど、若き日の私はちっとも面白いと思えなかった)から「感情をいれない、棒読みが古風なんじゃないかと」。歌舞伎だって感情を込めるわけじゃなし、これはちょっとなるほど感があるな。それに江戸時代には見台を立てていたと。上方では見台を置くけれど、あれは読本の名残だったりするのかもしれないな。
 小金治も小沢昭一川島雄三にひっぱられたのか。まあ、『幕末太陽伝』なんて映画を作るくらいだからね。小金治や談志との対談は息があってるな。談志が森繁いいよねと打ち明けるのもよい。新宿末広の席亭との昔話もいい。あまり同時代的に講談って面白いと思ったことがないので、神田伯龍との対談聞いてると昔の講釈を聴いてみたくなる。まあ、一鶴さんとか懐かしいけど。鶴瓶との対談も面白いし、評価がとても高い。

小沢昭一がめぐる寄席の世界 (ちくま文庫)

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幕末太陽傳 デジタル修復版 Blu-ray プレミアム・エディション

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