社会的自我

 というわけで再訪。このミードの論文、短いが翻訳はとても読みにくい。「記憶のなかで表現される「私(I)」と「私(me)」の違いは、開始された社会的行為についての記憶イメージと、その行為に対する感覚的反応についての記憶イメージの違いなのである。---。この反応は、---、内省的な自己意識においてよりも、他者との社会的行為においての方がより早く現れる。---。人は、自分自身を、他者に対して働きかけるものとして表現する(4頁)」。「われわれが自分自身に対する他者の役割を取得するのは、単なる模倣本能に従っているからではなく、自分自身に対して反応する際には、直接的に行為している自分以外の、他者の態度を必然的に取得しているからである」(9頁)。というわけだから、ミードもレーヴィットと同じく、私のあり方というものが他者によってデザインされているという発想をとっているのだな。あと、今だに「音声身振り」の特異性というのがよく分からない。
 

社会的自我

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