談春をゲストにしたとはいえ、テレピアホールのいちばんでかいところを満員にしたぞ。最初に見たときは、100人も入らない、テレピアホールのいちばん小さなとこで、午前の部と午後の部をやってたのに。
三三は「三味線栗毛」(生で始めて見た)と「花見の仇討ち」あいだにゲストで立川談春「唐茄子屋」。三三は談春を意識してか、重い話を先にやった。談春はどんな話をやるんだろうと思ったら、随分軽い話をやった、かなりデフォルメしてあったし、あの体系であんな格好されるとやはり笑ってしまう。。で、最後は、季節柄、「花見の仇討ち」。でも、順序逆だろ。明らかに談春を意識してると思う。
思うんだけど「三味線栗毛」って奇妙な話だよな、枕に懸命に三味線の話振ってたけれど、話の本筋は三味線とも馬とも関係がない。で、最後にとってつけたように二つの話が出て来て話が落ちる。なんか、それまでしんみり聞いてきたからそれで終わっていいような感じもするけど、話の構造からすればやはりこれは奇妙よ。談春はこれを聞いて自分もやってみようかと思ったというけど、やるならどういじる?
というわけで、いずれも面白かったけど、楽屋ネタ的なものろ繰り返し使う三三のやり方はちょっと邪道というか、残念だった。そこまで、受けなくてもいいから噺で勝負すればいいのに。談春が三三のことをこれだけうまいとかえって延びない。かえって三三の噺を聞いたと言うよりも、「三味線栗毛」と聞いたという風に客の記憶に残るという指摘はするどいってぇか、自分もいっとき感じた限界ではないかと思う。そう考えてみると、(私は最初に名古屋に来たときから三三を追いかけてるもんで)最初より花が出てきなと思う一方、こういうのはなしだよと言いたくなるのもあったりして、本人も次のステップのためにあがいてるのかもしれない。今後、どうなるか楽しみ。それから、談春の独演会はいつだんな!
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